第3話 開花
「なんと!?」
僧の声がうわずった。
「そして今日がまさに、その二百年目なのです。この瞬間に出会えるとは、お坊様は運がいい。さあ、まもなくその
池の真ん中に盛り上がる物があった。
僧がうろたえている間も、蕾を支える茎がぐんぐん伸びていった。やがて二人を見下ろす高さまで昇り、止まった。
「ああ……待ちかねたぞ……」
祈るように手を広げる若者の前で、若緑色の蕾が回転しながら開いていく。
僧はその中に光に
このような場所で仏の姿を見ようとは! 僧の体は感動に震えた。あまりの神々しさに
「
若者は仏の威厳にも
弥勒菩薩が応えた。
「
「龍の血を飲み
若者は立ち上がり、菩薩に向かって手を伸ばした。
「那智よ、その花から出てきてはくれまいか。そして私と
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