飛恋

春嵐

第1話

 恋が終わったのではなく、飛んでいったのだと思うことにした。わたしの恋は、飛んでいった。どこかへ。


「おはよう」


「おはよう」


 いつもの学校。いつもの風景。可もなく不可もない、普通の日々。

 そう。わたしの居場所はここで。あの人の隣じゃない。

 泣きそうになったけど、こらえる。突然泣き出したら、変だし。

 この恋は、わたしの心のなかに。とじこめておかないと。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る