ミミちゃん
ミケちゃんにはチャコマロンちゃんの他にも、ミミちゃんという親戚の猫がいました。
チャコマロンちゃんがミケちゃんのおねえさんなら、ミミちゃんはミケちゃんのおじいさん。
やすらぎさんのおかあさんの飼い猫で今年で18歳、人間の年齢で言えば88歳のご長寿猫でした。
ミミちゃんっていう名前なのに、おじいさんなの?
ミミちゃんなら、おばあさんじゃないの?
もっともな疑問です。誰でも、そう思いますよね。
実は、ミミちゃん、
幼い子猫の性別判断は難しく、赤ちゃん猫だと獣医師の先生でも迷うことがあるくらいです。
ミミちゃんも後から男の子と発覚しても、今さら馴染んだ名前を変えることもありません。ミミちゃんは、やっぱりミミちゃん。
シャイな性格のミミちゃんはおかあさん一筋、やすらぎさんが撫でられるようになるまでに14年もかかってしまいました。
やすらぎさんのおかあさんは、やすらぎさんが15歳の時に離婚して、働き詰めで苦労なさったそうです。
そんなおかあさんも認知症になり、今はやすらぎ夫妻の近くのアパートでミミちゃんと穏やかにふたり暮らしをしていました。
認知症の進行も、ミミちゃんのおかげで緩やかなようでした。
高齢者が猫や犬と暮らすことは、QOL(Quolity of life—— 生活の質)の向上に役立つと考えられています。これは犬や猫を世話をすることで規則正しい生活習慣ができ、彼らから受ける癒やしや慰めで心の平安を保つことが期待できるからです。
しかし、それには家族や周囲のサポートが必要です。
最近、動物愛護センターでは高齢者が亡くなったり施設に入所で、飼い主のいなくなった犬や猫を遺族やケアマネさんが持ち込む事例が多くなっています。
何かあった時のために誰が次の飼い主になるのか、高齢者が元気なうちから考えておくことは重要です。
犬や猫は単なるQOL向上のための道具ではなく、命なのですから。
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