　やすらぎ治療室には、看板猫のミケちゃんに会うのを楽しみにしている常連のお客様たちがいます。

　80代のおじいさんも、そのお一人。

　やすらぎさんの施術が終わると、おじいさんはいつも赤いソファーでミケちゃんを撫でてくれます。

　でも、先日、おじいさんは最愛の奥様に先立たれてしまいました。

　一人暮らしになってからも、おじいさんは治療室に来てくれて笑顔でミケちゃんを撫でてくれます。

　猫や犬を撫でると、心が落ち着くといいます。

これは「コルチゾール」というストレスホルモンが減って、「オキシトシン」という癒しのホルモンが分泌されるからだそうです。

　さらに猫がゴロゴロと喉を鳴らす音は「副作用のない薬」と言われるほど、リラックス効果があります。

　おじいさんは、やすらぎさんの施術で体が楽になり、ミケちゃんを撫でることで心も楽になっているのかもしれません。

　おじいさんが笑顔になると、きっと、おじいさんの心の中の奥様も笑顔になっていることでしょう。

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