蘇生

健さん

第1話

俺の名は、浦島二郎。2年前大型バイク走行中に、高齢者による、居眠り運転で、追突され、俺は、6メートルほど飛ばされ、気を失い、病院に搬送された。しかし、2年間もの間、ず~と、意識不明のままでいた。そして、春になり、俺は、ついに、蘇生した。しばらく、検査とかあり、異常がないことが、確認されて、無事退院した。そして、地元の街を、2年ぶりに、歩いた。今まで、ベットの上にいたから、なんか、クラクラするなあ。「なんやねん、みんな、馬鹿の一つ覚えみたいに、マスクしてるやんけ。インフルエンザでも、流行っているのか?」まあいいや。腹減ったから、ファミレスでも、入るか?高校生のとき、友達と、よく来たものだ。でも、昼時だというのに、ずいぶんすいているなあ。「あっ、お客様、マスクなしでの御入店お断りしております。」え??どうゆう事?俺、別に、風邪ひいてないんだけど?「どうして、マスクしないとだめなの?」「お客様、ふざけないでくださいよ。」ふざけているのは、どっちだ!もういい!俺は、店を出た。そうだ、友人の大原庄助に聞いてみよう。「もしもし、久しぶり。俺だよ。浦島だよ。」「おー!浦島か?久しぶりだなと言うか、ずっと、意識不明の重体だったろう?そうか、意識もどったのか?」「そうだよ。2年ぶりに生き返ったよ。それでさあ、久々に街の中を、歩いたんだが、どうしてみんなマスクしてるのだ?ファミレスに、マスクしてないと、入店できないと、言われたし。」「あっ、そうか。お前ずっと、”眠って”いたもんな。コロナウイルスだよ。」「コロナウイルス?なんだそりゃあ??」「中国で、発生したと、言われているが、本当のことは、まだ、よくわかっていないが、全世界で、このウイルスが蔓延して、多数の死者をだしていて、ロックダウン、つまり、都市閉鎖も、起こっているのだ。」すると、いきなり、横揺れが。地震だ!!ビルが、ダンスしている。街中は、もうめちゃくちゃだ。”ダンス”していたビルも、倒壊して、上から、ガラス片とか、飛んでくる。痛え!!何かの破片が、背中に当たった。人々は、逃げまとい、あちこちで、火災が、発生している。ほとんどの車も、動物の死骸のように、ひっくり返っている。まさに、地獄絵図だ。スマホで、ニュースを見る。震度9南海トラフ地震発生。そして、先ほど富士山噴火したとの事。そういえば、空見ると、暗くなってきたな。火山灰か?やべ~、この先日本は、どうなるんだ。コロナウイルスに、この天変地異。くそ!あのまま、蘇生しないで、眠っていればよかった。と、思っていたら、上から、看板が、落ちてきて、二郎の頭に直撃した。そして、また、おいらは、昏睡状態に落ち、再び、深い眠りについた。もう”蘇生”したくないと、願いつつ。

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蘇生 健さん @87s321n

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