その6 エピローグ&ネタバレコーナー

<ここまでのあらすじ>

 PCたちはオーガによると思われる殺人事件の捜査を依頼された。

 被害者グスタボがハルーラ神殿の神殿長に預けた箱から、真相が明らかになる。

 彼は、オーガと取引をした雇い主エドモンドを説得しようとして殺されたのだ。

 PCたちは真の黒幕たる“シトラス七騎”のアベリ・バハリには逃げられたものの、内通者エドモンドを捕縛した。




<簡易キャラ紹介>

 パテット(PC):流浪の吟遊詩人バード。典型的グララン。

 サンディ(PC):ガンマンに憧れる銃士マギシューのエルフ。溺れたのは黒歴史。

 シェラルデナ(PC):祖国再興を夢見る姫剣士。王家の指輪を質入れ中。

 ジューグ(PC/GM兼務):キルヒアの神官戦士のリカント。重度のシスコン。


 ケイト(支援NPC):キルヒア神官にして真語魔法使いソーサラーのナイトメア。ジューグの異母姉。

 キルシュ:エインフォート侯爵令嬢にしてエインフォート軍司令官の姫騎士。


 グスタボ:今回の殺人事件の被害者。リルドラケン。ハルーラ信徒でエドモンド商会に勤めていた。

 ジャン:靴職人の若者。恋人リネアと故郷の二択に悩む。グスタボの知人。

 リネア:食堂で働く女性。遠方の故郷に一緒に来て欲しいとジャンに頼む。

 トマ:父子家庭の男の子。最近の父親の豹変に悩む。

 モリス:トマの父親。最近、オーガに成り代わられた。

 エドモンド:リカント(タイガー)の商人。オーガと内通し街壁の地下をくぐるトンネルを掘削していた。




GM : さて、戦利品判定です。


GM : ブラスウィングそのものは、新しいゴーレムなので残念ながら戦利品はありません。


GM : その代わり、強化アイテムをマシマシで入れてたので、入れてたアイテムの売却益3900Gが手に入ります。


シェラルデナ : ホクホクだな!


GM : ガストビショップは4体だったので、一人一回ずつどうぞ。


GM : と、剣のかけら10個なんで、3回ずつ振ってください。ジューグが1回振ります。



===戦利品判定中===



GM : 今回は敵の数が少なかったので、この後残党狩りにも参加したこととして少し増やします。


GM : 経験点:2000点 成長:2回 報酬:7000G 名誉点:40点




GM : 5月10日夜。


GM : みなさんはエインフォート城へ招かれました。


キルシュ : 皆、今回はよくやってくれた。


シェラルデナ : なんとか最悪の事態は回避されたな!


サンディ : いやーもう少し遅かったら蛮族が城壁破ってきましたねぇ。


キルシュ : エドモンドがどこまで素直に吐くかはわからんが……


キルシュ : しばらくは、残党狩りが必要となろう。


サンディ : GOUMONコースですねぇ。


パテット : 残党狩りの時に僕の歌が大活躍(フカシ


パテット : そんなもん、吐かなかったらエドモンドにとって一番不名誉な結論にしてしまったうえで口を封じるぞと言えば割と(


サンディ : グスタボくんも変に情に流されずに通報してくれればこういう事態にもならなかったのだけど。


パテット : 商人というのは損得勘定を一番大事にするからねえ。なお貴族なら名誉、冒険者なら自由をネタにすればおっけー。


シェラルデナ : (私は一体どっちなんだろうな)


パテット : その時はそれが得だと思っちゃったんだろうねえ。下手したら商会潰れるもん。


ジューグ : 恩義ってのはそれはそれで重いもんだぜ。今回は仇で返されちまったがな。


パテット : それはシェラがどっち寄りかって事でもあるねw全財産没収と爵位を奪われるのと一生飼い殺されるの、どれが一番嫌?


シェラルデナ : あー、う、うん、そうだなー


シェラルデナ : 一生飼い殺されるのがやだな!


シェラルデナ : (もうその2つは経験してるし……)


パテット : ならシェラはどっちかというと冒険者向きだねえ。


シェラルデナ : 自由ってやっぱいいなー!


パテット : (…経験してるならもっと嫌な気がするのは僕がグラランだからだろーか;)




GM : その数日後。


GM : トマ父ことモリスの葬儀が営まれました。


パテット : …トマ君はキルヒア神殿が預かるんだったっけ。


サンディ : あとの二人はだれだったんだろうねぇ。


サンディ : 一人はモリスの友人か。


パテット : モブ(まて


GM : アマンダ「おや、シェラさんじゃないかい」


GM : 街壁の工事現場監督のアマンダさんです。


シェラルデナ : ん? あ、監督じゃん!


パテット : 葬儀もキルヒア神殿でかな…説法とか長そうだ。


GM : アマンダ「ありがとうよ。モリスも、あんたたちのおかげで少しは救われただろうさ」


シェラルデナ : そうだといいけどな……


パテット : 本物のモリスさんとは面識なかったけど、そうだったらいいねえ。


GM : トマ「あ……」


GM : トマ君が駆け寄ってきました。


GM : トマ「……(ぺこり)」


サンディ : ん~…掛ける言葉がみつからないなぁ。


シェラルデナ : 今日ぐらいは泣いてもいいんだからな。


パテット : よっす、どうも(同じくうまいこと言えんのでラーメ●三銃士っぽく。


GM : トマ「……(ぐすっ)」


シェラルデナ : よしよし。


シェラルデナ : ただ親が残してくれたものと、命を大事にするんだぞ。


GM : トマ(こくこく)


シェラルデナ : 辛くなったら、お墓に行くんだ。黙って話を聞いてくれる。それはそれで幸せな事なんだからな。


パテット : ダイス目がどうなるかわかんないから無理をしてはいけないよ(自戒を込めた助言


ジューグ : ……?


シェラルデナ : でも困ったら、神殿やお姉さんたちに頼るんだぞ!


シェラルデナ : 言っただろ。私たちは君の味方だからな!


GM : トマ「……うんっ」


パテット : まあ友達がたくさんいれば大体何とかなる(雑な結論


シェラルデナ : にひひ。よし、いい顔だ!




GM : そしてまた数日後。


GM : 皆さんは事件現場の跡に、花を供える影を見ます。


サンディ : ジャンくんかな。


GM : ジャン「ああ……どうも、みなさん」


サンディ : 先日は迷惑かけたね。


パテット : ここで縁もゆかりもないモブだったら逆に凄い…うんやっぱりジャンだった。


GM : ジャン「いえ……」


パテット : いや正直いつジャンが心臓食われるかハラハラしてたよ(ぇ


ジューグ : まあ、「成り代わる」って事を考えると、わりと食う事も難しくはあるよな。


サンディ : 対等な立場の親しい人間がいれば即バレるからね。


パテット : そう考えるとリャナンシーアサシンの本人の記憶までコピーする能力、凄いチートだなあ。


シェラルデナ : 確かになー


サンディ : まあ、しかし…敵の狙いは変わらずこの街、やっぱり敵主力を壊滅させないことにはこの状況は改善されないねぇ。


パテット : で、ジャン。結局リネアさんとはうまくいきそう?(


GM : ジャン「ああ……そのことなんですが」


GM : ジャン「しばらく距離を置きましょう……って言われちゃいまして」


パテット : …


ジューグ : そ、そうか……。


パテット : …飲もうか(肩ポン


シェラルデナ : 大変だなー……


GM : ジャン「ありがとうございます……」


パテット : 忘れてしまいたい事やどうしようもない寂しさに包まれた時に男は酒を飲むのさ、何にお礼言われたのかわからんけど(


サンディ : (肩をすくめる)


GM : そんなこんなで


GM : 街に潜むオーガやレッサーオーガが駆逐されるのには今しばらくの時が必要でした……


GM : 匿われているラミアとかが引っかかって一悶着二悶着あったのはまた別の話。


パテット : そこ面白そうだから詳しく(




GM : ネタバレコーナーです。


GM : まあ大体の謎は解明できたんですが。


GM : 第2話は大きく分けて『グスタボ殺人事件』『トマ父豹変事件』『アルバイト引き抜き事件』とその原因である『トンネル掘削の陰謀』から成ります。


■グスタボ殺人事件について。


GM : 実行犯は2人のレッサーオーガ。偽トマ父こと偽モリスを演じるオーガの部下です。


GM : 彼らがドジを踏んだ=グスタボの遺体を見られたことから事件は発覚します。


GM : 動機は、グスタボの口封じ。


GM : グスタボは、恩人で雇い主の商人イーヴォ・エドモンドがオーガウィザードのアベリ・バハリに協力した事を知り、恩人を大罪人にしたくないがために、エドモンドを説得しようとしていました。


GM : 説得が成功すれば、『オーガに騙されてトンネル掘削に協力してしまった』と自首する体でエドモンドを無罪か微罪にできるはずだったのですが。


GM : 一方、グスタボとしてもオーガの計画が成功してしまうのだけは防がなくてはと思ったのでしょう。


GM : 彼は自分が消された場合に備えて、鍵付きの箱をハルーラ神殿の神殿長に預けました。鍵を酒場の主人にでも託そうとした矢先の最期でした。


GM : 鍵はレッサーオーガたちが回収し、その後グスタボの家も証拠隠滅のために荒らしたものの、隠滅できるような成果はなく。


GM : やむを得ず偽モリスが鍵を預かっていました。


パテット : ああ、あれ箱探してたんじゃないんだ。


GM : 箱がある事自体は知らなかったんですね。


GM : グスタボが告発文とかそういうのを残していないか探していたわけです。結局箱の中に入ってたわけですが。



■トマ父豹変事件・アルバイト引き抜き事件について。


GM : この辺は本編で見たとおり、トマ父ことモリスは友人に酒に誘われた際に殺され、オーガに成り代わられてしまいました。


GM : 成り代わった動機は、モリスと面識のある街壁工事現場のアルバイト労働者の引き抜きによるトンネル掘削の労働者確保です。


GM : ついでに、石工とアルバイトを引き抜いて街壁工事を遅延させるという狙いもあります。


GM : この辺、工事現場を放置してたのでわからなかったのですが、労働者たちは偽モリスに『キルシュ様からの密命』と騙されてトンネル掘削に誘われ、口止め料として高給を受け取っていました。


GM : そのため歓楽街で派手に遊んでおり、その辺から『キルシュ様からの密命工事』なる怪しげな工事が露見するルートもありました。


パテット : アルバイトの件はほぼスルーだったからなあ。


シェラルデナ : そういうルートもあったのか。


GM : 偽モリスが苦労したのは、モリスに息子トマ君がいたということ。


GM : トマ君も殺して成り代わってしまうと言う手もたしかにあったのですが、それではレッサーオーガがひとり子供を演じなくてはなりません。


GM : オーガは、誰かに成り代わる事はできます。しかし、誰かに成り代わると言う事は、その人物を演じ続けなくてはならないと言う事です。


GM : グスタボについても、遺体をスタッフレッサーオーガが美味しくいただく事で『商会のカネを横領して逃亡、行方不明』みたいな感じにしようとしたんですが。


GM : おまけに、24時間連続して人化することは不可能のため、夜は煉瓦工場に行ってレッサーオーガたちと共に正体に戻って寝てたわけですね。


GM : 豹変しなければまだ怪しまれなかったんでしょうが、この辺偽モリスオーガの雑さが露呈してますね。レッサーオーガのドジを責められません。


サンディ : 最初の段階でトマ父の豹変が発覚してたから最短的には即偽モリス詰めることで殺人事件の犯人を特定はできたわけね。


シェラルデナ : でもまあ、絶対に殺害して成り代わらなければいけないということもないだろうし、トマ君が生きていたのは奇跡というか気まぐれというか……


パテット : まあ本物のモリスの人となりを知らないからこれは仕方ないなー偽モリスw


GM : あと、ライフォス神殿で捜査協力を依頼して神官を借りる事もできましたね。


パテット : まあそれはモリスが怪しいのはかなりわかってたから考えなかったかなー


GM : まあ、【サーチ・バルバロス】は使うと使われた事が相手にバレるので、乱発するのは危険ですが。


GM : なお煉瓦工場、ってのは『あ、トンネル掘るってアイデアはいいけど掘った土砂どうしよう……』とGMが悩んだ結果であります。


パテット : 僕だったら土塁築かせるね、煉瓦は手間(


GM : 以上、ネタバレコーナーでしたー。




(第3話に続きます)

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