第45話 マイブラザー
入浴を終え、脱衣所に移動するとやはり葉瑠がいた。
「やっぱりいい体してるね~」
「見るなよ、陰茎が苛立つ」
「それは僕のセリフだよ」
「ジョークだよ、俺のネタに乗るな」
「ええ~、僕は本気だよ?」
「分かったから、葉瑠は勉強してなさい」
「はーい」
***
そうだ……そろそろ中間考査だったな。
勉強しないとな、一応は進学校に通っているのだから自堕落な生活は送っていられない。
自分に明確な将来の夢は無いが、大学とかで勉強したい分野がある。
それは人間について
または人間の進化の過程などなど……
生物学的な観点から見るのではなく、何を思い、何を考え、ヒトは進化をしていったのか。
ある時書店で一冊の本を見つけた。ユ◯ァル・ノア・ハ◯リという海外のお偉いさんが書いた本を分かりやすく漫画にした本だ。
ヒトは火を使うようになってから知能が高くなった。
火を使い、肉を調理するようになってから消化器官への負担が少なくなりエネルギーを脳へ回せるようになった……
人間は虚構を作れるようになってから文化が加速した。
虚構というのは宗教や契約、約束などとこと。目に見えないものを信じるようになり発展したそう。
とまあ、自然科学的な側面から見る人類学、文化的な側面から見る人類学、どちらもとても面白い。
そしてこれらが勉強できる大学は意外と少ない。
有名な所だと東◯大学、早稲◯大学、京◯大学など名門と呼ばれるところばかり。勉強したいものを勉強するためにはさらに勉強しないといけない。
レベルを下げる事も出来るがまだその時期ではないとわかっている。だから出来る限りの勉強を自分はする。
***
「兄ちゃ~ん」
「なんだよ、勉強始めて30分くらいしか経ってないんじゃないか?」
「今日、帰りが少し遅かったみたいだけど」
「無視するか」
「どこか寄ってたの?」
まったく、俺がいつも帰りが遅いとこうなる。過保護と言うべきか、それともジェラシーとでも言うべきか。
俺も弟も一応予定表とかは共有してるから、気になるんだろう。
「友達とラーメン食いにいってた」
「へぇ~、どんな人?」
「うーん、説明がむずかしいな……まあ、一人は委員会の先輩だ、本が好きで大人し目の人」
「ふーん」
「で、もう一人がこいつ、この写真に写ってる」
「ええー!可愛いじゃん!なんて子なの?」
「高瀬って言うんだ」
「へぇ~って……全員女の子?侍らせてるの?」
「いや、そう思うだろ?」
「え、違うの?敷かれてるの?」
「いやそれが違うんだな、この高瀬はな……男だ」
「なっ……男……うぅ……」
フッフッフ……葉瑠も相当ショックを受けているようだ……
まあ初心者の反応はそうだよね。最初は皆そうなのよ。俺だってそうだったから。可愛らしい顔してるもんね、けどこれが男だって、腰を抜かすよね。
「ふっ、ふぅん可愛いじゃん」
「驚くよな」
***
まさか……こんなに可愛い男の子がいたなんて……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
短めです。
最近別の小説が伸び始めてるので宣伝しますね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます