第35話 交換した
三時間目が終わり例の話を聞く。
「高瀬……これはLIOE交換ってことで良いのか?」
「うん!早くやってよ!」
「うん分かったけど……唐突だな。まあ良いですけど。」
そうして高瀬の電話番号を電話帳に登録した。そしてLIOEを開き友達追加のボタンを押し高瀬にメッセで招待コードを送った。
「わあ……ありがとう!」
「いやこんな事で感謝しなくても……それはそうと!高瀬ってぐんみち知ってたのか!?」
「うん知ってるよ!日本史の授業配信してたの観て好きになったんだよね~バーチャルユーチューバーってちょっと忌避感あったけどあれだけ自分を剥き出しにしていたら自然と親近感っていうか……」
「言いたい事はわかる。だけどあの先生って大分過激な人だから凄く好き嫌い分かれると思うんだけど、そこらへん大丈夫だったの?」
「確かに結構過激だけどそこがちょっと好感が持てるんだ」
「わかる」
「それはそうと!放課後どこにいく?」
「今日は昼休みが無いから飯屋とかでいいんじゃないか?」
「そうだね!」
「あ、そうだ若林も呼ぶか?」
「え……」
「若林ー!」
「あ……」
「どした?」
「今日放課後にどっか食べに行くけど、どうする?」
「あーいいぞ……いや止めとくわ」
「あーマジ?」
「おう、楽しんでこい」
「ういす」
~若林side~
飯か……
まあいいか、いや高瀬と、って言ってたな。
高瀬は……
アワアワしてる。
あー、そういう事ね。はいはい、分かりました。空気読みますよ、俺はそれぐらい出来る男ですからね。
我こそが
「いや止めとくわ」
~平本side~
「若林行かないってさ。二人で行こうぜ。」
「あ……うん!」
「で!どこ行きますか!」
「うーん……難しいね……ガッツリ系かサッパリ系か。」
「次の授業って……体育だよな?」
「あ!」
「「ガッツリ!」」
~高瀬side~
若林君が来なくて良かった~~
いや!別に嫌いとかそういう訳じゃないんだけど、二人が良かったから……
二人で良かった……
そして四時間目 体育
~平本side~
「今日は、テニスをやります、30秒以内に二人一組作って下さい!はい、開始!」
「よし!高瀬!」
「うん!組もう!」
「テニスやったことある?」
「少しあるよ、中学1年までは軟式で。」
「中学2年からは?止めたのか?」
「いや、顧問の先生が逮捕されて……後継の顧問の先生もいなくて……」
「あっ……何で逮捕されたんだ?」
「女子児童にわいせつ行為……」
「何かそんなことニュースでやってたな……」
「ひ、平本君は?」
「俺は全くの未経験だ。ラケットもテニスボールも触ったことない。ノーコンを炸裂しそうで怖い。」
「大丈夫だよ、僕が教えてあげるから。まあ、僕も久しぶりでちゃんと出来るか分からないけど……」
「頼りにするよ」
「うん!」
***
深夜にテレビでやってるウインブドンみたいなテニスの試合観てるとコートって狭く見えるけど意外と広いんだな。確かにこのそこそこ広いコートの仲で時速12kmをゆうに超える球が跳んでくるだ。体が追いつく方がおかしい。やっぱりプロって凄いんだなぁ。
「じゃあサーブから練習してみようか、これで大体自分の力の入れ具合が分かるんだ」
「へえー」
「じゃあ試しに打ってみて」
「オーケー、フッ!」
お!結構打つときのラケットって重いんだな。これだったらプロともなると時速120くらいは出るわ。
で、ボールは……あ。
「だ、大分飛ばしたね」
「うん……こんなに飛ぶとは思わなかったんだ。許してくれ。」
「大丈夫だよ、まさかテニス場から出るまでとは思わなかったけど。けど!これだけ力があるなら速いサーブとかも出来るようになるから!期待大だね!じゃ、僕はボール取ってくるね」
「いや、俺が取りに行くよ」
「大丈夫だから!」
「おう、ありがとう。」
ものは試しに全力でラケットを振ったんだよ。まさかあんなに飛ぶとは思わなかったよね。力の調整とラケットの向きの調整が難しそうだな。けどラリーが続くと結構面白そうな競技ではあると思う。本来は相手が拾えないような球を打つ競技なんだけど初心者からしたらラリーが精一杯だ。
けど真面目に楽しい競技ではあるだろう。プライベートでもやりたいな。メ〇カリでラケットでも買うか。
「お待たせ!じゃあ再開しようか。」
「うん、早速サーブの打ち方教えてくれ。」
「上手く教えられるかは分からないけどね。」
「いいや、大丈夫。例え下手でも理解してみせる!」
「ふふっ、じゃあ始めるよ!」
「頼むぜ。」
***
「いやぁテニスって楽しいな。」
「だね。」
「今度の休みにでもテニスでもやりに行かないか?」
「いいね!次の日曜日にでも駅の近くにある運動公「平本君、お疲れ。」園……」
「え、三輪先輩?」
「テニス疲れたでしょう?このお茶飲んで。あ、高瀬くんもいたの?ごめんね、高瀬くんいると知らなくて用意出来てなくて。」
「あ、いや、大丈夫です……」
「で、平本君飲んで!」
「あ、はい。」
水筒の蓋を開けて中にあるお茶を飲む。
この味は麦茶だろう。
「おいしいですよ。」
「良かった~、実はこれ自分で淹れてておいしいって言ってもらえる不安だったの。」
「大丈夫です、おいしいですよ。」
「ふふ、ありがと。」
~高瀬side~
まさか先輩までアクションを起こすなんて……
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テニスにそこまで詳しくないのであんまり書けませんでした。
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