第13話 小倉トーストはでら旨いぜよ ※今回の話に高知要素はありません
あぶねー、俺も手嶋みたいに限界化するとこだったぜ。
高瀬、あんたは古代兵器か何かなのか?ポセイドンか?あの、しら〇し姫以上に可愛く思え…おっと!これ以上はし〇ほし姫ガチ勢にぶん殴られちまう。
まあ、高瀬は可愛いと。
そういことだ。
「お待たせいたしました。ナポリタンと小倉トーストです。」
「あ、すいません。ホットコーヒー追加で。」
「かしこまりました。」
手嶋がホットコーヒーを頼んだ。
きっとホットコーヒーの苦味で中和しないと糖分摂取過多になるためだろう。
あれ!?何で俺は手嶋の思考が理解出来ているんだ!?
うっ…頭が…!
「ところでさ、どうして二人は一緒に喫茶店に来てるの?」
「…っすー。」
「どっちも委員会の帰りだよ。ついでに喫茶店に寄ったんだ。」
「ま、まあ。そういうことっすね。っすー。」
「へえ、まあ、高瀬くんが言うんだから真実なんだろうけど。」
「そ、そうだ!高瀬の言う通りだ!」
「平本は黙りな?」
「……うす。」
「で、高瀬くんはカラオケ行きたかった?」
「う、うん。それは…もちろん。」
「何かちょっと申し訳ないな…。俺が委員会に入ったから。」
「どういうこと?」
「あー、何か高瀬が…」
「待って!」
「ん?どうした?」
「は、恥ずかしいから…自分で説明させて…」
「お、おう。恥ずかしいなんて言ったら俺も恥ずかしくなっちゃうな…」
えっ!惚気てるみたいになっちゃった!
やだ、恥ずかしい!
「くっ…(平本の野郎…)」
「ひ、平本君が委員会入ったって聞いて、そうしたら…一緒に帰れなくなっちゃうって思って、だから僕も…」
ダメだ、高瀬の顔が限界っぽい。
ヘルプ入れようか。
「まあ、そういうことだ!」
「く、くぉぉ!平本ぉ…。あ゛あ゛あ゛!」
「そ、それにしても、この小倉トースト美味しいね!」
いつのまに小倉トーストを口にしていた!?
「そうだなぁ、旨そうだ。」
「一口食べる?」
「いいの?マジで?」
「いいよ。」
「わ、私も…つぁ…ぶぇ…」
「手嶋さんも、た、食べる?」
「勿論でございます!」
「じゃ、じゃあ取り皿貰う?」
「そうだな。ちょうどホットコーヒーも来たっぽいし。」
「お待たせいたしました、ホットコーヒーです。お好みでシュガー、ガムシロップをお入れ下さい。」
「あ、取り皿いいですか?」
「何枚お持ちしましょう?」
「えー、四枚で。」
「かしこまりました。少々お待ち下さい。」
「何で四枚頼んだの?平本、二枚で良かったじゃん。」
「俺のナポリタン食うだろ?」
「え、いいの?」
「いいよ。」
「やるじゃん、平本。」
「何様よ、手嶋は。ええ?」
「そこで黙ってりゃ良かったのに。」
「うるせ。」
そして店員さんが来た。
「お持ちいたしました。」
「ありがとうございます。」
「じゃあ、分けようか?」
「よし、分けよう。」
小倉トースト、ナポリタンを三等分して、三人で分けあった。
「な、何か私だけ分けてないの…あれだな…」
「別にいいだろ。」
「私のホットコーヒー、分けてやろうか?」
「いらねえよ。」
「高瀬くんは?」
「そんなに食いぎみに聞くな、怖いだろ。」
「あんたがそんな事言うから怖がるんでしょ!」
「何言ってんだ、お前の顔だ、顔。」
「お前そんな事言うからモテないんだよ。」
「はあ!?モテてっしー!モテモテだしー?何、何言ってんのぉー?」
「好きなだけ足掻きな。」
「くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!」
「笑」
「笑っとんちゃうぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」
て、手嶋の野郎…
手嶋って野郎じゃねえじゃん!
何てこった…!
そういや高瀬…さっきの会話に参加してなかったけど…いや、参加できるスピード感じゃなかったな。
でも、高瀬…
小倉トーストをリスみたいに頬張ってる…不自然なくらいに。
「た、高瀬どうしたんだ?」
「高瀬くん?(何この天使?)」
「ふも、ふもふもふもふも。」
「とりあえず飲み込もうか?今聞いた俺たちが悪かった。」
可愛かった。
「いや、僕…蚊帳の外だなって…」
「そんな訳ないでしょう!高瀬くんが一番よ!」
「そうだ!高瀬が一番だ!」
「ほ、ほんと?」
「勿論だ!なあ、手嶋!」
「そうよ!高瀬くんが一番!」
「そうかな…」
(おい!手嶋!話変えるぞ!)
(わかった!)
「それにしてもこの小倉トースト本当に美味しいわね!」
「ホントそうだよな!この口の中に広がるあんこのスーッとした甘味とトーストの柔らかい甘味がマッチングしてて本当に美味しいな!なあ、高瀬!」
「僕もう、全部食べちゃった…」
(おい!何で小倉トーストの話振ったんだよ!高瀬のことよく見とけよ!お前もう手嶋失格だよ!)
(え!?手嶋って襲名するタイプのやつだったの!?じゃねえんだよ!今度ナポリタン振るから上手く対応しろよ!)
(オッケー、了解!)
「このナポリタンも美味しいよねー!」
「ああ!麺に上手くケチャップが絡まってて旨いっていうのもあるんだけど、何よりも野菜!野菜が旨い!野菜の食感を残しつつ、野菜の苦味がほとんど無い!ピーマンに関しては苦味をケチャップ味が引き立てて最高にマッチングしてる!あ、中に入っている切ったソーセージはパリッとした食感が残っててかつ、肉汁も出る!うまい!うまい!うまい!」
「へえ、そうなんだ…僕も食べてみるね…」
あれ?俺の最後の方にやった煉〇さんオマージュのギャグはスルーかい?
「ん…本当に美味しいね。」
段々と笑顔を取り戻してきたんじゃないか…?
「だろだろー!」
「本当に…美味しいね、平本君。」
「ああ、本当にな!」
「分けてくれてありがとうね。」
「おう!」
え、笑顔が…取り戻された…
なるほど、高瀬は美味しいものが好きと。メモだな。
こうして俺たちは食事を終えた。
「んじゃあ、手嶋はまた明日な。」
「帰る方向、平本と高瀬くん、一緒なのズルくない?」
「お前そんな事言い出すと小競り合いが起こってめんどくさくなるから止めよう。」
「それもそうだな。」
「じゃあな。」
「おう。」
「手嶋さん、じゃあね。」
「うん!高瀬くん!バイバーイ!」
テンションの差よ。
「じゃあ、帰るか。」
「うん、帰ろう。」
今日も他愛ない話をしながら帰るんだろうなぁ、そう思ってたけど今日はちょっと違うみたいだった。
「あのさ。」
「どうした?」
「平本君も手嶋さんってさ、凄い仲良かったよね。」
「うーん、そうか?俺はそうは思わないけど、何か心の距離みたいなのは縮まった気がするな。共通の好きなもの?っていうか。」
「ふーん、何か付き合って1年目のカップルかと思った。」
「凄い具体的だな。」
「それで聞きたいんだけどさ。」
「何だ?」
「僕って平本君とどうなんだろうって。」
「えっと…それは、どういう?」
「僕と平本君はどういう関係なんだろうってこと。」
お。
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さてどうなってしまうのか…
ここで一つ、
そこまでシリアスな物語にはならないと思います。
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