【KAC20215】一日500円✨💕ハッピー節約結婚ライフ✨🤗✨✨💕 JKとのイチャイチャTL新婚生活✨👩‍❤️‍💋‍👨✨💕 スマホのマッチングアプリで結婚✨💕

オズ研究所 《《#横須賀ストーリー紅白

第1話 一日500円のハッピー結婚ライフ✨👩‍❤️‍💋‍👨✨💕

「ねェねェ……、起きてよ」

 突然、僕は美少女に肩を揺り起こされた。


 寝ぼけまなこに見ず知らずの美少女の顔が映った。



 いや、見ず知らずではない。

 どこかで見た覚えはあるが、とっさに思い出せないだけだ。




「ン……」

 香水なのか、それとも美少女特有のフェロモンなのか。濃厚で甘美な匂いが僕の鼻孔をくすぐっていく。



 もうすっかり朝なのだろう。窓の外は真夏の日差しが差している。けれども、まだだるく眠い。


 しっかり目が開かず半分、微睡まどろんでいるみたいだ。



「ねェッて、ばァ〜……!!」

 なおも美少女は、しつこく僕の肩を揺すった。 


「ン……、お願いだから……

 あと5分だけ……、寝かせて」

 僕は目をつぶって顔をそむけようとした。



「もう……、ハッキリしてよ。

 どうする気なのォ……」

 だが可愛らしい美少女が僕の顔を覗き込んでいる。甘い吐息が僕の頬を撫でていく。



「はァ、何でも好きなようにして良いから」

 もう少しだけ寝ていたい。今日から夏休みのはずだ。いくら寝ていても構わない。


「ねえェ、マジで良いのォ〜……」


「あァ……」

 よくわからないが、適当に相づちを打った。


 なんとなく僕のイチ推しのアイドルに似ている。こんな美少女の願いならば、大抵のことは叶えてあげたい。



 気がつくと仰向けで寝ている僕の下半身にまたがって抱きつくような恰好だ。



「ねェッてばァ、ゴー!! 結婚したらァ、いくら掛かると思っているの?」

 美少女は上から抱きついてくるので柔らかな胸の膨らみが、僕の胸板へ押しつけられた。ふんわりとした感触だ。



 こんなことは初体験だ。



 ドキッとして僕は目を見張った。

「うゥ、何……、結婚ッて……」

 いきなり何を言っているのだ。



 第一、誰なんだろう。この女の子は。

 


 どうして見覚えのない美少女が僕の下半身にまたがっているのか。まったくわからない。


 僕は夢でも見ているのだろうか。

 


「ねェ、ふざけてんの……!!

 ちゃんと聴いてよ!!

 だいたい五百万くらいは必要なんだッて」



「ン……、五百万ッて、何に?

 車でも買う気」

 


「違うわよ!!もう何を聞いてるの。

 車のワケないでしょ……。

 決まってるじゃン。結婚するのによ。

 結婚資金!!」

 美少女は、まくしたてるように早口で言った。


 大きな瞳で真っ直ぐに僕を見つめている。



「はァ、結婚資金ッて……」

 そんなに見つめられると恥ずかしくて、つい視線を逸らせた。



 それにしても、さっきから彼女は何を言っているのだろう。まるっきりわからない。


 結婚どころか、僕は女性と付き合った事さえないのだ。



「うッうゥン……」

 小さく呻きながら、目蓋まぶたこすってあたりを見回した。



 見覚えある風景だ。やっぱり間違いなく、ここは僕の部屋だろう。


 今、僕は自分のベッドで寝ているようだ。

 


 昨日は終業式で今日から夏休みなので、夜更よふかしをして、スマホでマッチングアプリをしていた。


 そのまま寝落ちしたみたいだ。

 


「あ、そう言えば…… キミは」

 僕は彼女の顔をジィッと見つめた。


「なによ。ひと晩、寝たら忘れちゃったの。

 ラブリの事を……」


「え、ラッ、ラブリ……」ようやく少し頭がハッキリしてきた。



「お早う……✨👄✨💕

 お寝坊さん!!」

 ゆっくりと僕の顔へ美少女の朱い唇が寄せられた。

 


「あ、あの……」

 戸惑う僕の口を塞ぐように唇を奪われてしまった。




「ゥゥン……✨✨👩‍❤️‍💋‍👨✨💕」

 美少女の朱い唇が重ねられた。




 僕にとって、生まれて初めてのキスだ。

 

 一気に、心拍数は急上昇していく。


 


 そうだ!!


 この瞬間、やっと思い出した。

 

 僕とキスをしている美少女はマッチング アプリの美少女だ。

 





 ☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚





 僕の名前は高原ゴー。



 ごく普通の高校生だ。彼女居ない歴、年齢と一緒。草食系アイドルヲタだ。

 もちろん御多分に漏れず、童貞チェリーボーイだ。

 



 昨夜は暇つぶしに友達から勧められたマッチング アプリをやってみた。


 

 今日から夏休みなので夜更しをしても構わない。どうせ上手く行くとは思わなかった。


 ゲーム感覚で楽しむつもりだ。



 その中で、ひとりの美少女と繋がった。

 それがラブリだった。




 プロフィールの画像では、僕の大好きなアイドルに似ている。



 一瞬で恋に落ちた。ひと目惚れと言うヤツだ。こんな美少女が彼女になってくれたら文句なしだ。ダメ元で連絡をしてみると、なぜか興味を示してくれた。




 女子の友達もほとんどいないので、チャットでの会話も愉しい。ひと晩じゅうやっていてもきなかった。


 ただのゲームだと思い軽い気持ちで結婚の約束をした。


 まさに【直観】で決めてしまった。




 たぶん、そのあと僕の住所も送ったのだろう。かなり長時間やり取りをしていた。

 そのうち寝落ちしてしまったようだ。



 確か、彼女も意外とご近所だ。同じ学区内に住んでいた。


 いつでも来て良いとは連絡したが。

 まさか本当にラブリが家へ押しかけて来るとは思わなかった。







 ☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚





「さ、早く起きてェ……」

 美少女に、引きずられるようにリビングへ行くと、すっかり朝食の用意がしてあった。


「ン……!!」

 トーストとスクランブルエッグだ。

 リビングにはこうばしい匂いが漂っている。

 


「うわァ、あのォ……、これ。

 ゴックン✨🤤✨」

 ヤケに美味しそうだ。ヨダレが垂れそうになった。



「勝手に、朝食の用意をしておいたわ。

 朝はパンで良かったかしら」

 



「え、別に……、構わないけど、あの……」

 食べて良いのだろうか。僕は朝食を前にしソファへ座った。



「どうぞ。召し上がれ!!」

 美少女の許しが出た。まるでお預けを食らったペットの気分だ。



「はァ……、じゃ、戴きます」


「ねェ、ゴー。食べながらで良いから聴いてよ」



「ン…… なにかな?」

 


「これからはふたりで、一日500円で生活しないといけないのねェ……」

 目の前の美少女はニコニコと満面の笑みを浮かべた。スマホで計算をしているみたいだ。



「え、ふたりで一日…… たったの500円」

 一瞬、パンを噛じる口が開いたままになった。


「そうよ。そのうち……。

 ゴーのお小遣いは、ン…… 50円ね」

 可愛らしくウインクをした。



「え、50円ッて…… なに?」


「あら、知らないの。50円を!!

 小学校の時、算数で習わなかった?」

 さげすんだ目で僕の顔を見た。


「いやいや、もちろん50円くらい知ってるよ。まさかだけど……。

 僕のお小遣いが、たったの50円なのか」



「ヤダァ〜……!! ひと月のお小遣いじゃないわよ」

 ふざけるように笑みを浮かべて、美少女は僕の股間の辺りをバシバシと叩いた。



「痛いよ……。どこを叩いてんだよ

 ひと月の小遣いッて……。

 そんなの当たり前だろう!!

 ひと月、50円じゃ何にも買えないよ」


「大丈夫よ。ふた月集めれば100円になるじゃン!!」

 


「あのね……、ふた月で100円ッて。

 それじゃ、缶コーヒーだって買えないだろう。ッて言うか。

 ふた月、合わせてたったの100円で何が買えるんだよ!!」



「わかってるわよ。いくら倹約するッて言ってもひと月で、たったの50円のワケないでしょ」



「ンゥ、そりゃ……、そうだろうけど……」

 どんなに節約家でも、ひと月50円では何も生活出来ないはずだ。



「私だって鬼や悪魔じゃないんだから。

 そのくらいはわかっているわ」


「ウン……」良かった。


「ゴーのお小遣いは、一日、50円よ」

 またラブリは、ニコニコと微笑んだ。



「えェ……、一日50円ッて、何を言ってんだよ!!

 ひと月でたったの1500円じゃン……。

 そんなんじゃ握手会にも行けないだろう!

 CDだって一枚しか買えないよ」



「おバカさんなの!! もちろんCDなんて買わせないわよ!!」

 ムッとして僕を睨んだ。


「えェ……!! それじゃ、握手会は」


「おバカ!! 金輪際、アイドルの握手会なんて行けるワケないでしょ!!」



「こ、金輪際ッてェ……、そんなァ……」

 なんだか目眩めまいがしてきた。


 彼女の居ない僕にとってアイドルの握手会だけが『生き甲斐』なのに……。



「なに、いつまでも独身貴族を気取っているのよ」

「ええェ……、でも」

 アイドルと触れ合えないなんて絶望的だ。



「もう、そんなにガッカリしないでよ」

「だって……」


「目の前にいるじゃない」

「えェ…… 何が?」



「ラブリッて言うアイドルが!!」

 美少女が抱きついてきた。柔らかな胸の膨らみが押しつけられる。

 


「うゥ……!!」

 確かに、ラブリならイチ推しアイドルにしても構わない。


 だけど……。

 このまま直観で結婚して良かったのだろうか。





 今やスマホで何でも手軽に出来る。

 【結婚】さえも……。




 

 しかし便利になる一方、だんだんと心配になってきた。



 

 一日、500円のハッピー『結婚ライフ』……。





 アイドルのような美少女とイチャイチャ新婚生活を送れるのだ。

 



 たとえ一日、500円でもガマンしよう。










 ✨✨ハッピー エンド✨👩‍❤️‍💋‍👨✨💕







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