雫
ペコロス
傘
ザッーーーーーーーーーーー
音は止まることなく鳴り続ける。
髪の毛からポタポタと雫が落ち
顔を伝っていく。
足にはもう感覚は無い。
小学生の頃は雨の日が待ち遠しかった。
午前中に仕事が終わる父が車で
よく迎えに来てくれた。
雨の日は校門を出た瞬間に父の乗った車を
探していた。
雨が降ればいつでも父が迎えに来てくれてるんじゃ無いかと思っていた。
今は迎えの車は無い。
少し温かい雫が頬を伝う。
ポタポタと前髪から雫が落ちる。
声が聞こえる。
「傘持ったか?」
眩い天に向かって呟く。
「もう止んでるよ。」
雫 ペコロス @pekopekopekoros
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