5話 レムリア探索

レムリア探索




駆逐艦から、潜水艦に乗り継いで、


「都市?」


都市っぽい物が海底の泡の中に沈んでいる。こんなところに、その太陽神とエルピスさんはいるのかな?


「人はいないわね」


式の言葉を聞いて、僕は人の気配を捜査する。人の気配が泡の中央に一つ、その地下に大量、これが多分そうだと思うけど、他には生物の気配は全くない。


「ここは沈んだ大陸名は確か……レムリアだったかな? とりあえずここが目的地だ。ここの深層にエルピスが、そして、この都市の中央の建物に太陽神がいるはずだ」


「じゃあ、まずは、エルピスを探すのかしら?」


「え、それで良いの?」


飯野師匠と式の会話に思わず声が出る。なんで僕たちの目的を先にしてくれるんだろうってそうか、太陽神の抑止用って事? でも、太陽神は説得できそうなんだっけ?


「それでいいと思うのだけれども。え~っと」


「あ、自己紹介してなかったね。僕は、奈波。犬飼奈波だよ」


「ちなみに~、あたしが~、武備光だよ~」


「これは丁寧に、私は、黄井式」


「僕は、藍井皐月だよ宜しく」


「あ、あたしは、赤井雛だ、だよ」


え、あれ? さっき戦った時は堂々としてなかった? え、あれ?


「ああ、雛は、戦い以外は、小心者だからね」


「へー、戦闘狂ってやつかな? で、話を戻すけど、先に建物内を見て、場所を探っていてもいいんだよ」


「そうなのかしら?」


「それがだな、今飛ばしていた使い魔の視覚情報によると、エルピスの箱、パンドラの箱が開いていない。つまり」


「つまり?」


「まだ、悪魔がいるかもしれないって事だ」


「悪魔?」


何故か、前に戦った、アミを思い出した。何でだろう?


「ああ、悪魔っていうのはだな、一つ上の世界で、悪行をなした者たちがここに幽閉されているんだ」


「え、じゃあ、悪い奴等って事? 倒してしまったほうがいいのよね」


「ああそうだ。だが、中には本物の悪魔も眠っているらしいからなそれにも気を付けるんだ」


「本物の悪魔っていうのは? 人に憑りついたり、いたずらしたりするっていうあれ?」


「いや、ここで言う悪魔っていうのは七つの大罪を持つ、悪魔の事らしい。復活を見たのはルシファー、というかサタンは、ルシファーと同一視されているからそこを省いた6柱らしいんだが」


「え、そんな大物が!」


世紀末じゃない? そんなの復活させたら。


「じゃあ、付いて来てもらってもいいかな?」


「ええ」


「じゃあこっちだ」


あ、地下の方に先行くんだ。そう言えば、さっきから、上に人の気配を感じる。それも数十人いきなり現れた気がするよ。


「なんで降りる階段の場所知っているのかしら?」


「ああ、使い魔を先行させているからな。まあ、あいつらも、自分の魔力を使って、存在しているから、気配も存在感もないがな」


まあ、それが飯野さんの得意技だもんね。でも、どういう顔をすればいい分からないよ。


「てことは、この子たちの目的地、太陽神の居場所も見つけているのかい?」


僕は思わず、子と言っちゃったけど、気分を害してないかな?


「まあな、それを手伝わないと、手を組んだのに、此方だけいい思いするのはおかしいだろう。だから、もう探してあるさ」


「早! ありがとう。助かるわ」


お、階段が終わったよ。で目前に箱が、あの箱はサターンさんが入っていた箱にそっくりだ。てことは、あの中にこの世界のエルピスがいるんだね。

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