第27話 マリア先生の過去②


おじいさん「ほら、二人とも、もう大丈夫だよ!出ておいで!」


ジュリア「ありがとう!なんで私達をかくまってくれるの?」


おばあさん「私達の孫も、戦争に繰り出されて、亡くなったんじゃよ。二人がソレにかぶって見えてしまってな。」


ジュリア「そーなんだ。なんかごめんなさい。」


おじいさん「君達が謝る事じゃないよ!悪いのは、ウチの国の上のもんなんじゃから。」


マリア「。。。」


おばあさん「マリアちゃんも、冷める前にお飲み!」


マリアは、精神が完全に崩壊していた。


ジュリア「ほら、マリア。お飲み!せっかく逃げれたんだから、喜びなよ!」


マリアは、頷くだけであった。


おばあさん「無理に飲まなくても良いんじゃよ。お布団しいてあるから、今日はゆっくりお休み!」


そこから、年月が少したった。


マリアに感情が少しづつ戻って来た!

少しづつ話せるようにもなって来た!


そんなある日の事!!


ジュリア「私、外の世界が見てみたい!」


マリア「わたしも。。。」


おじいさん「見せて上げたいけども、二人とも指名手配が、かかってるからのぉ。」


おばあさん「フードを深くかぶせれば、良いんじゃないかね?おじいさん。」


おじいさん「んじゃ、それでちょっと外出るかい?」


ジュリアとマリアは、目を輝かせた!


ジュリア「やったー!」


マリア「嬉しい!」


二人はフードを深くかぶり、おじいさんとおばあさんと四人で、買い出しに行った。


そこに、国の上の幹部が見回りに来ていた!


ドカンッ!!


ジュリア「ごめんなさい!」


幹部とジュリアがぶつかった!


幹部「お前は!!」


ジュリアのフードが脱げてしまった!


幹部「そこの隣の子も、フードを取りなさい!」


おじいさん「ちょちょちょっと待っておくれ!」


幹部「いいから、脱げ!!」


幹部は、無理矢理マリアのフードを脱がした!


幹部「お前らは、指名手配の二人じゃないか?!おい、ジジイ、ババア、お前らがかくまっていたのか!」


おじいさん「二人は、何も悪くない!許してやってくれまいか!」


幹部「言ったはずだ!この二人をかくまっている事は、重罪にあたるってことは!お前ら、二人を連れて行け!」


ジュリア「待って!私達が戻るから、おじいさんおばあさんは、助けてあげて!」


幹部「もちろん、お前らは元に戻ってもらう。そして、そこの二人は死刑だ!」


マリア「やめてーーー!!」


----1時間後----


両手に手錠をされた、おじいさんとおばあさんが、そこにいた。


幹部「お前らは、悪い事をした事を、死をもってわびなさい。」


おじいさん「ジュリア、マリア、今すぐ逃げろー!」

おばあさん「ジュリア、マリア、大好きじゃよ。」


スパーーーーン


おじいさんとおばあさんの首がとんだ。


マリア「おじいさん。おばあさん。」


ジュリア「早く逃げるわよ!マリア!」


マリア「おじいさんとおばあさんが!」


ジュリア「私達が逃げるのが、二人におくれる恩返しなんだよ!幹部があっちに、目を向けてる今しか逃げれる時無いんだから!早く逃げるわよ!」


マリア「おじいさん!おばあさん!」


こうして、マリアの過去は終わりをむかえた。

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