第16話 王子の願い


王子は、結のお墓参りをしに来た。


王子「結ちゃん、元気かい?俺たちは、バラバラになったけど、みんな元気でやってるよ。結ちゃん、結ちゃんのとってくれた行動のおかげで、みんなが救われたよ。本当にありがとう。俺は、結ちゃんの事大好きだったよ。結ちゃんの事忘れられないよ。。。」


王子は、一粒の涙を流した。


王子「結ちゃんに、してあげたかった事、いっぱいあったんだよ。色んな所にも行きたかったし、結ちゃんの笑顔、もっと見たかったよ。結ちゃんとの二人で撮った写真、今でも部屋に飾ってあるからね。結ちゃんの笑顔で、いっぱい元気貰ったのに、そのお返しが、出来ないまま死んじゃうなんて辛すぎるよ。」


そこに、時雨と花音がやって来た。


花音「王子君?結ちゃんのお墓綺麗にしてあげたんだね!ありがとう!泣いてるの?」


王子「ごめんね、泣いてるの見せちゃった。みんなには、内緒にしててね。」


時雨「王子君、結ちゃんと喋りたい?」


王子「そんな事出来るの!?」


時雨「寿命が縮めるから、親にはするなって言われてるんだけど、王子君の為なら、やってあげるよ。ただし、話せるのは5分だけだからね!」


王子「時雨君、ありがとう。」


時雨は、結の墓の前に魔法陣を描いた。


時雨「女神様、あの世とこの世を繋いで下さい。私の寿命と引き換えに、長野 結を呼び出して下さい。」


女神様「承知致しました。」


。。。ボワン!


王子の目の前に結が現れた!


時雨「5分だけ、言いたい事伝えな!」


結「王子君、話は聞いてたよ!私も王子君の事大好きだったよ。想いも伝えられないで死んじゃってごめんね。」


王子「結、ちゃんなのか!?本当に逢えた!結ちゃん、俺は結ちゃんのぶんまで、強く優しい戦士になるからね!遠い空から見ていてね!結ちゃん、大好きだよ!ずっと忘れないよ!」


結「私より良い子いっぱいいるから、新しい恋に向かって!これは私からのお願いだよ!でも忘れないでいてくれるのは嬉しいよ!ありがとう。あっ、もうすぐお別れだ。王子君の事、遠い空から見守ってるからね!また、お墓参りき、て、ね。」


ボワン


結は、消えてしまった。


王子「時雨君、本当にありがとう!ちゃんと俺の気持ち伝わってたみたいで嬉しかったよ。正直、まだ新しい恋に進めれる気はしないけど、結ちゃんとの約束だからね!いつか、また、会える日まで、もっとみんなを守れる強い男になるよ!決心が固まったよ!」


時雨「王子君、一緒に頑張ろうぜ!」


花音「私まで、泣いちゃったじゃない、もう、時雨のバカ!」


時雨「バカ言うな!」


こうして、結のお墓参りは終わった。

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