第20話
「そろそろ始めましょうか」
渡されたペットボトルの水を三分の一ほど飲んだところで言われた。
「・・・・・・はい」
水を飲んでも飲んでも、喉の渇きは癒えない。
藤野さんは、部屋の隅に置いてあったキャリーバッグを一瞥して
「ちなみに今日は、拘束ありにします?一応持ってきたんですけど」
何気ない口調で放たれた質問に慌てふためく。
「今日はなしでお願いします! さすがに今日は」
必死な私の様子を見た藤野さんは優しく微笑んで
「一応聞いてみただけなんで。今回はなしにしましょう。本当に今日は、初級編って感じで」
「助かります」
拘束プレイには興味はあったが、いざやるとなると怖い。
それに、拘束されて財布やカードを盗まれたら大変だ。
「じゃあ、今日は大負けに負けて、足の裏だけにしましょう」
「ありがとうございます」
「でも、拘束なしだとやりづらいから、足の上に乗るのは大丈夫ですよね?」
「あー、えっと」
「それが一番安全なんですよ。ケガとかさせちゃったら嫌だし」
「分かりました。じゃあ・・・・・・それで」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます