第5話

どちらのコミュニティも参加人数はどちらも10人ほどで、大して盛り上がってはいないようだ。

その中で一人、どちらのコミュニティにも参加している名前があった。

その「ヒロ」という人物は、自身のプロフィールにも「くすぐりフェチです」と書いている。

登録されている写真は、猫や風景のものばかりで、顔は分からない。

年齢は、


「23歳か……若いな」


ぼんやりしたままの頭で、「いいね」ボタンを押した。

これでもし、相手が私に興味を持つことがあったら、返信があるかもしれない。


そこで、帰宅してからすでに1時間以上経過していることに気づく。


「やばい」


私は慌ててテレビを付けた。


今日は、私が密かに楽しみにしている深夜アニメの日だ。

高校生たちの淡い青春の恋愛模様を、みじめな気持ちにならずに楽しめるようになったのは、保護者のような目線で見るようになってしまったからなのかもしれない。


「うわ、マジか……」

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