第2章学園編 第三部 王都での戦い
第五十八話 襲撃
野外授業から戻って来て二週間が過ぎた。
クラスメイトの中に被害者はなく、特に問題はなかったのだが、ゼルドリス達が生徒を置き去りに逃げたことなど色々と問題となっていた。
ただ、俺には関係ないことなのでどうなったかは聞いていないが、教師として授業をしている所を見ると注意くらいで済んだのだろう。
ただ、あれ以来ミリアリアやアスナのゼルドリス達への怒りの度合いが増していた。
目があえば睨み、ゼルドリス達が何かを言って来ようものなら魔法を放とうとまでする。
いつも止めるので必死になっていた。
そんなある日、今日も何事もなく教室で授業を受けていた。
教壇に立っているのはゼルドリス達ではない。
「さてここが分かる者はいるかな?」
教師が生徒に問題を解かせようとした時、
ッド~~~~~~~ン!
大きな音と振動があった。
教壇に立つ教師や生徒達が音のした方へと視線を移す。
俺達も一体何が起きたのかと音のした方に目をやる。
すると、
「アルセリア王国が王都リーベルグ、に住む皆さん初めまして、我々はこの世界と別の世界からやってきました悪魔族です」
街中に響く大きな声で襲ってきた者達が話し始めた。
「皆様にはこれから死んでいただきます。ですが何も怖いことはありません。むしろ幸福な事なのです。なぜならこの世界を征服の第一号に選ばれたのですから」
そこで言葉終わり、それと同時にまた大きな爆発音と振動が響く。
かなりまずい状況であることは俺だけでなくミリアリアにアスナも理解していた。
すぐに動かないといけないが、悪魔族の言葉を聞いたクラスメイト達は我先にとばかりに教室から出ようとしているため混乱状態となっている。
このままでは俺達が奴らの元に向かうのにかなり後れを取ってしまう、そう思った時、
「生徒諸君落ち着きたまえ!」
学園中に学園長の声が響き渡った。
その声を聞き動きを止める生徒。
「今の悪魔族の声を聞き恐怖に怯えているのは分かる。だが安心してくれ、この学園には彼らと戦える者達がいる。誰とは言えないが、その者達に任せれば問題ないじゃろう。だがこのままでは危険であろう。じゃから、皆は学院の闘技場に集まってほしい。教師陣は生徒達の誘導を頼む」
そこで学院長からの話が終わった。
「皆さん一列になって私に付いてきてください!」
授業をしていた教師が生徒の誘導始めた。
そのおかげで混乱も解消し闘技場へと向かうことが出来るようになった。
これで一安心と思いながら俺は、ミリアリア、アスナと目を合わせた後、学園長の元へと向かうのだった。
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