食パン咥えて曲がり角で先輩とぶつかりたい

白薔薇あいす

前編 桜田乙女

「おはよう、私の世界」


今日もいい天気だな。小鳥も鳴いてる。まだ5時半だし今日も漫画読もっと!私もこんな風に壁ドン顎クイでキスされて耳元で好きだよって告白されたい。理久先輩といつになったら付き合えるかな?


「もう8時!!起きろ!!乙女は毎日これだから…」


「んん…はっ8時⁉︎大変〜!」


「何で起こしてくれなかったのよ!」


「おまえは毎日それじゃないか。」


パパごめんなさい。実は毎日めちゃくちゃ早く起きてます。でもね、これは理久先輩と私の理想の恋愛のためなの!




「いっけな〜い!遅刻、遅刻〜!


私の名前は桜田乙女。少女漫画に夢見る高校生1年生。実は理久先輩が大好きでいつか漫画みたいな恋をするために絶賛努力中!」


よし!今日こそ理久先輩とぶつかるんだ!


「きゃっ!」


今日もぶつかれなかった。


「り、理久先輩!おはようございます!」


「あ、桜田。」


私の名前、覚えてくれてる!!

今日もかっこいい。切長の目がかっこいい。スタイルもよくて足も長い。


「あんまりガン見されると困るんだけど。」


「あ、すみません。」


理久先輩かっこいい!!!!

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