世界を越えて君に会いたい
夢日記ノベリスト
第1話 夢の中の不思議な少女
俺は夢を見ていた。それは不思議で美しい夢だった。
突然、「やあ、こんばんは!」という声が聞こえる。俺は声のする方へ振り向いた。
「誰だ!」
「やあ、私だよ〜」
「え!? おっ、おっふ...」
美しい少女が俺の目の前に現れた。彼女の美しさに圧倒された。彼女は長く黒髪を持ち、深緑の瞳をしていた。彼女が俺を見つめると、俺の体は力を失ったかのように震えた。
「きみ、ゆうとくんだよね?」
彼女は俺の名前を呼んだ。
「え? あ、あの、どうして自分の名前を知っているんですか?」
俺は戸惑いながら尋ねた。すると、彼女はにっこり笑って俺に近づいてきた。
「私は夢の世界の案内人だよ。夢なんだから君のことぐらいなんでもお見通し。」
「え? 」
彼女の美しい瞳が俺を見つめる。俺は彼女に引き込まれた。訳が分からないけど、なんとなくそうなんだって感じで自然に状況を受け入れた。
「今は夢の中だからできることを思いっきり2人で楽しもうよ。私が案内するから、ついてきて!」
「え、どこへ!?」
「それは着いてからのお楽しみだよ!」
彼女は俺の手を引いて、俺を連れ出した。気のせいかもしれないけど彼女の手は柔らかかった気がする。女の子の手を握るのは初めてかもしれない。
「着いたよ!」
「え、もう!? 早っ!」
あっという間な気がした。もうちょっと手を握っていたかった。彼女が導く先には、輝く星たちが煌めく空の下に、美しい庭園が広がっていた。
「ここが、あなたが案内してくれる場所なんですか?」
「そうだよ。ここは夢の世界の中でも特別な場所なんだ。」
彼女は微笑みながら言った。そして、俺たちは庭園を散策し始めた。
庭園にはたくさんの花が咲いており、その香りが心地よかった。そして、小さな滝や池があり、小鳥のさえずりが響いていた。夢の中だからか、現実の世界にはない美しさが広がっていた。
「ここは本当に美しい場所ですね。」
「そうだね。夢なんだから、思いっきり楽しんでいってよね。」
彼女は笑いながら言った。俺たちは庭園を巡り、楽しい時間を過ごした。そして、時間が過ぎるのを忘れていた頃、彼女が話しかけてきた。
「もう時間だね。君はもう帰らなくてはいけないんだ。」
「え、どういうこと?」
彼女の言葉に、俺は寂しさを覚えた。この夢の中の彼女とは、もう会えないのだろうか。そんな時だった。俺はどんどん夢から離れていく感覚を感じた。彼女は私に微笑みかけ、「またね。」と言って去っていった。
「あっ、待ってくれ!」
次の瞬間に俺は目が覚めた。俺は夢を見ていたのか? 最近こんな感覚が多いような気がする。
「ああ、もう朝なのか。なんか寝たらあっという間に朝だな。あれ、なんだっけ?」
とりあえず俺は最近はじめた夢日記で今日の夢を記録することにした。しかし「誰かと夢の中を冒険した気がする。なんか楽しかった」としか書けなかった。悲しいことに夢のほとんどのことは忘れてしまっていた。どんどんぼんやりとして夢の記憶が薄れていったのだ。
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