走る KAC20212

渋谷かな

第1話 走る KAC20212

「走れメロス。」

 友が囚われて助けるために走る物語。

「走る! 走る! 俺たち!」

 男女差別のランナーの歌。

「卵! 私の卵! 誰にも渡さない!」

 スーパーの特売品の98円の卵を他の誰よりも手に入れたいので走る。

「走る動機は人それぞれ。」

 100人いれば100通りの走るがある。

「ゴットカードで物語を作成しよう。」

 走るエピソードに、お馴染みの戦闘。これでほぼ30分アニメはできている。


「第5のゲーム! 今日は走ります!」

 ポーちゃんは小学一年生6才の元気な女の子。

「私、走りたくない! だってお金にならないもの。」

 ポーちゃんのクラスメイトの愛ちゃんは守銭奴。

「そんなこと言わないで!? 私たちは良い子の小学一年生なんだから! アハッ!」

 同じくポーちゃんのクラスメイトのミキちゃん。

「走るってことは、素早さよね。歩兵さんを早く走れるようにすればいいのかしら?」

「私の愛騎士は鎧が重いだろうから足は遅いわよ。馬に乗れば騎馬騎士だから早いけど。」

「ふっふっふっ。勝った! 私のマウス・ナイトは素早さが100だ! アハッ!」

 ポーちゃんたちが持っているゴットカードの話である。


ピキーン!


 その時、ポーちゃんのサイキック能力に目覚める。ポーちゃんは超能力少女なのです。

「それぞれのカードで素早さを競い合えばいいんじゃない?」

「それ、いただき。」

「ということでゴットカード第一弾の全員で走ります。アハッ!」

 急遽、徒競走をすることになった。


「それでは50メートル走を始めます。」

「がんばるポー!」

 走るのはポーちゃん、スライム、赤スライム、コウモリ、ゴースト、魔法使い。

「スタート!」

 バン! とスタートの号砲が鳴る。

「スライムなんか遅い遅い!」

 スタートダッシュに成功したポーちゃん。

「コウコウ!」

「ゴーゴー!」

 しかし空を飛んでいるコウモリとゴーストはもっと早かった。

「ズルい!? 降りてきて地面を走れや! この卑怯者!」

 激怒するポーちゃん。

「ファイア!」

 火の玉が飛んできた。

「ギャアアアアアアー!」

 コウモリとゴーストは燃やされてコースアウトしたので失格。

「マホマホ!」

 魔法使いは勝ち誇る。

「そうか! 純粋に走って勝たなくても、相手を倒してしまえばいいのね。」

 ポーちゃんは大切なことに気がついた。

「そうと分かれば! いでよ! 歩兵さん!」

「おお!」

 ポーちゃんはゴットカードから歩兵を呼び出す。

「歩兵さん! 魔法使いを倒すんだ!」

「おお! 必殺! ナイフの乱舞!」

 無数の空飛ぶナイフが魔法使いを襲う。

「ギャアアアアアアー!」

 魔法使いを倒した。

「正義は勝つ!」

 勝ち名乗りをする歩兵さん。

「やったー! 勝った! わ~い!」

 大喜びのポーちゃん。

「ゴール!」

 ポーちゃんは1位でゴールした。タイムは15分27秒。とても遅いタイムである。

「この調子でがんばるポー!」

 いつも明るく笑顔で前向きなポーちゃん。

「ありがとう。ポーちゃん。おかげで走り方が分かったわ。」

「私の超超超レアのマウスナイトに勝てるモンスターはいないんですけどね。アハッ!」

 愛ちゃんとミキちゃんも臨戦態勢であった。

「走るにもいろいろあるね。」

 つづかない。

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