もう一つの世界
アカツキ
もう一つの世界
今この日本ではあるウイルスがあちこちに充満しておりそのウイルスにかからないように外出に規制をかけている。
そこで主人公の安藤直樹はこの日が誕生日であるにもかかわらず、特にすることもないので自室で動画を視聴していた。
そんなことをして大切な今日の時間をつぶしていると下の階からインターホンが鳴る音がして、母親が玄関で業者の人とやり取りをしているのが聞こえてくる業者の人が車を出す音が聞こえ少し経つと下の階から母親の声が響いてくる。
「尚樹ー!尚樹宛てに荷物がきたからリビングに置いておくわよー」
母親に対して返事を返すとすぐに自室を出て階段を駆け降りていく
尚樹は少し疑問に思っていた。
最近ではあまりネットショッピングは使っていないはずだからその荷物に心覚えがなかった。
階段を降りリビングに向かうとテーブルの横に少し大きめな段ボール箱が置いてあった。
「最近外出できないからさっそくネットでお買い物?」
母親がリビングのソファに座りながらテレビで朝の番組を見ていた。
「いや…多分違うと思うけど…」
尚樹はその荷物を自室に持っていこうとする
「その荷物結構重かったから階段上るときとかは気負付けてね」
母親が忠告してその段ボール箱を持ってみると想像していたよりかは軽かったが確かに見た目よりかは重かった。
予想だろうけど中には機械的なものが入っていると予想がついた。
尚樹は段ボール箱をもって慎重に階段を上り自分の部屋へと持っていく。
自分の部屋の床にこの段ボール箱をひとまず置いておく。
段ボールに貼ってある送り先を見てみると友人の忠勝から送られてきたものだとわかる。
尚樹は文房具の棚からカッターを取り出し段ボールの中身を取り出していく。
段ボール箱の中からはまた箱がありその箱のイラストがその忠勝がやっていたゲーム機の絵が描かれていてその箱の表面に忠勝の字でこう書かれていた
(最近流行りの新型のゲーム機の抽選予約が当選したから今まで使っていたゲーム機を誕生日プレとして尚樹に挙げるよ。お古だけど許してくれ)
とかかれていてどうやら友人からの誕生日プレゼントが届いたようだ。
手紙の続きには
(ゲームを起動したらこのIDをフレンド検索で「sengoku1548」って入力してそしたらゲーム内で通話ができるようにパーティー招待するから、よろしく!
そこで手紙は終わっていた。
早速箱を開けて本体を取り出してなんかいろいろあるケーブル類を適切な場所に差し込みゲーム機を起動させることに成功した。
意外と簡単に起動することができ、画面からは初期設定をしてくださいとのことでまだゲームをするまでは時間がかかりそうだった。
下手したらゲームする前の設定する段階で辞めてしまうかもと考えていた。
ようやく初期設定を終え、忠勝に言われた通りフレンド検索でID入力欄に「sengoku1548」と入力してフレンド申請を送る。
少し待っていると画面に「sengoku1548さんとフレンドになりました。」と表示されてから続いて「sengoku1548さんからパーティーに招待されています」と表示され、参加するのボタンを押すと画面がチャットルームのような場所に移動すると持っているコントローラーから音声が流れてきた。
「おーい尚樹聞こえてる?聞こえたら返事してくれー」
コントローラーから忠勝の声が聞こえてきてびっくりした。
「うん、聞こえてるよー。こっちの声は聞こえてる?」
返事をするとまたコントローラーから忠勝の声が聞こえてくる
「うん、バッチリ聞こえてるよ」
どうやらこのコントローラーは音声を認識して通話ができるようになっているらしい
最近のコントローラーすごっ!
「尚樹はあんまりゲームはやってないんだっけ?」
「うん。小学生の時に親に買って貰った携帯型のゲーム以来やってこなかったな」
小学生の時は周りのみんながやってて試しにやっただけですぐに飽きてた覚えがある。
「そんなお前におすすめのゲームがダンボールと一緒に入れて置いたんだけど見た?」
忠勝にいわれてダンボール箱の中に梱包されているものがあって中を取り出すとゲームソフトが入っていた。
「ゲームソフトも一緒にくれるなんてわざわざどうも」
「MMORPGってジャンルのゲームなんだけど……まぁ細かいことはやってからのお楽しみってことで、さっそくやっていこうぜ」
忠勝に言われるがままゲームを開始してキャラクターを作成する画面までサクサク進んでいく。
やっぱりゲームに詳しい人がいるとホント助かる。
最初の顔を作っていく段階でギョッとした。
顔の輪郭や髪色の配色などそんなところ変える必要ある?って所まで手を加えられることに驚いた。
ただつい細かいところまで手をつけ加えてしまいここでも時間を奪われる。
数分経ってようやく自分が操作するキャラクターが完成する。
名前は自分のあだ名であるakkun(あっくん)にした。
見た目はメガネを掛けていて少し知的な感じなキャラクターにした。
以外にも自分で寄せるよりかは全くの別人にした方が作っていて楽しかった。
キャラクターを作り終えていざ冒険へというタイミングで下の階から母親がお昼ご飯ができたと呼ばれ仕方なく忠勝にご飯を食べてくると言って席を外し下の階のリビングへ向かう。
テーブルにはもう既に父親が座っていてすぐ隣のキッチンでは母親が料理を皿の上に盛っていたので盛り終えた料理をテーブルに運んでいく。
料理を運び終えると姉が2階から降りてきてテーブルに座り込む。
家族全員がテーブルに座ると父親から
「尚樹、今日から誕生日おめでとう!ほら俺からの誕生日プレゼントだ」
父親はそばに置いておいた丁寧にラッピングされた
正方形の箱を渡してきた。
中に何が入っているか楽しみで仕方がない。
尚樹はプレゼントを食事の邪魔にならない端に置いておいた。
姉が隣で俺が置いておいた箱を素早く手に取ってみせた。
「いいな〜私も誕生日プレゼント欲しいなー」
姉がくだらないことを言うからすぐに箱を奪い返す
そんなことをしていると母親から冷める前に食べちゃいなさいといわれた。
「そういえば今朝届いてた荷物の中身は確認した?」
そういえばまだ家族に荷物のことを言ってなかったことを思い出し、そのことについて少し説明をした。
「忠勝君からゲーム機をプレゼントなんてよかったじゃない。うちのプレゼントより良さそうなんじゃない?」
そう母親が言うと父親が
「いや俺のプレゼントも負けず劣らずなはずさ」
と言って対抗してくる。
「まぁ楽しくやるのはいいけどあまりやりすぎないようにね」
「うん、気を付けるよ。食事終わった後も一緒にやる約束をしてるんだ。」
「そう。あっそういえば今夜はごちそうを予約しているから楽しみね」
いろいろと話しているうちに尚樹は食事を食べ終え食器を流しに入れてゲームの続きをやろうと自室に向かい階段を上ると姉とすれ違う。
「今日はプレゼント用意できなかったけど自粛が緩和されたらとびっきりのプレゼント用意しておくから~お楽しみに♪」
そういうと姉は自分の部屋に入っていった。
「まっ楽しみにしておくか」
部屋でさっき父親からもらった箱の中身を空けると時計が入っていた。
確かに負けず劣らずだった。でもとてもうれしかった。
そういって尚樹は部屋に戻りゲーム画面を見る。
「忠勝、今戻ったよ」
コントローラー越しに忠勝に話しかけると返事が返ってくる
「おっ尚樹今戻ったのか、ちょっと待ってて今このカレー食べちゃうから先にプレイ始めてて」
まだ忠勝はご飯を食べている最中だった。
お言葉に甘えさせてもらいてゲームを進めることにする。
するとゲームの画面から急に映像が流れ始めだしてその際、尚樹は驚きのあまり声も出なかった。
そのムービーに流れている映像が現実の映画とさほど変わらないほどの綺麗さだったからだ。
感動するムービーを見た後は分かりにくい説明を聞かされやっとプレイヤーがこの世界で冒険をするために来る描写が描かれる。
なんか道中優しそうな人と話をしたり襲われそうになったりしたけど何とか最初の拠点にふさわしそうな場所にこれた。
その後は優しい街の人が次のやるべきことや戦闘のことを教えてくれたりしているとやっとこのゲーム内でのパーティー機能が追加される。
要するにほかのプレイヤーと共にこの世界を冒険できるってことだ
「やっとこれでお互い一緒に冒険ができるのか」
もうすでにパーティー機能を解除していた忠勝は
「よしじゃあ早速パーティー組んでクエストやら進めていきますか!」
さすが忠勝はゲームのセンスが良くて俺より後から始めたはずなのにいつのまにか進行状況が抜かされていてもうすでに先に待機していた。
尚樹は忠勝に言われたとおりパーティーの招待を受け取った
まずクエストを受け目的地に向かい歩き出すその途中で忠勝が言い忘れていたことがあると言った
「お誕生日おめでとう!」
それ以降二人は自粛が緩和されると同時にいろいろな場所に行くようになりまた、あのもう一つの世界でも冒険をしているらしい。
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