家の大掃除

七霧 孝平

たまには家を片付けろ!

このコロナ禍で家に籠っている人はなにをしているだろうか?

もちろん、仕事や勉強がちゃんとある人もいるかもしれない。

私も平日はたまにテレワークがある。では休日、外に出れず何もない日は?

そんなある休日、私はベッドから起き上がり、たまたま自分の部屋を見渡した。


「ネット的には『汚部屋』ってこういう部屋だよなあ……」


以前から親に言われていたが、改めてみると自分の部屋のやばさに気づく。

机の上は乱雑。置く場所のない本などが机回りの床に散らばって椅子が置けない。

その椅子も離れたところで物を飾るものと化している。


「片付けるか……」


普段の掃除などは面倒でたいしてやらないが、思い立ったが吉日。部屋の掃除片付けを始めることに。

部屋が汚いと運勢も悪くなるとは、よく言われる開運法だ。


まず買っいたがもうほぼ読んでない雑誌を捨てることに。親が廃品回収に出すとのことで、専用の袋に雑誌を入れていく。……が。


「懐かしいなこれ」


片付けるとき雑誌を読んではいけない。確実に上の言葉が出てくる。読み始めたらそれでも掃除など終了する。

なんとか私は、雑誌の一部をパラパラと見るだけで止めれたので助かった。

こうして雑誌はだいぶ消えた。……全部とは言えないが。


次に行こうとして、捨てたくない物をどうにかしたいと思った。

棚を開けてどこかに入れれないかと考え……棚のぎゅうぎゅう詰め状態に頭を抱えた。棚の整理に行く羽目に。

棚の手前から物を取り出していく。

どう考えても使わない昔のおもちゃなどが出てくる。


「……捨てるしかないよね?」


おもちゃ、グッズ、なにかの付録だったもの、それらをいるいらないにわけ片付けていく。

そして奥から大きいダンボール箱。

中身は昔の教科書やらノートやらプリントやら。

思い出もなくはないが邪魔な以上捨てるしかない。一応中身を確認しながら別の袋に捨てていく。資格学習の本など、昔のが今も通じるのかあやしい。

そして教科書類が消えると、なんということでしょう。一気にスペースが。


空いたスペースに今ある本やらグッズやらを入れていく。いずれまた忘れたころに捨てるかもしれないが、それはそれということで。

グッズ、本が床から減ると、だいぶマシになってくる。

……と思っていたのか?


机はまだ溢れている。

これではそのうち机の物がいずれ床にいくだけだ。机の整理をしようと適当に開けた引き出しは、やはり昔の物で詰まっていた。

棚と同じく、いらないものを捨てたり退けたりを繰り返す。が、そこにまた机の上のものを入れたりするので引き出しは減らない。

それでも机の上はマシになった。……マシになっただけでまだ普通に散らかっている。

マシになったのは確実なので、応急措置のようだが並び替えたり位置をずらして誤魔化す。


絶妙に広いとも狭いとも言えない部屋だが、やはり片付けが進むと広く感じるものである。

休憩しながらそう思った。

しかしそれでも元、汚部屋。まだまだ掃除しなければならない。

休憩と言いつつ、その日の掃除はそこまでとなった。

いつか、また暇な日に掃除をするだろう。とやる気のあまりない感じで。



ご愛読ありがとうございました。カクヨムお題タグとしては一旦終わりますが、もしかしたらそのうち続きがあるかもしれません。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

家の大掃除 七霧 孝平 @kouhei-game

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ