進化するクラッカー作り(6)米粉で作るふりかけクラッカー

 昨今、何かとグルテンフリーを謳う風潮が続いているが、ならば小麦粉以外でもクラッカーを作ってみようと思い立ったある日。


 ちょうど業務用スーパーで国産米粉一キログラム(およそ三五〇円)を仕入れたので、試作品を量産してみた。

 やはり小麦粉とは勝手が異なるため、自分で納得できるまで作り込んだ結果、気がつくと米粉をおかわりして二キログラムを消費していた(飽くなき探究心バカ)


 ご飯にふりかけだけ出すと手抜きと侮られるが(美味いのに)、米粉のふりかけクラッカーにすれば小洒落たつまみ感が出るので、ちゃんとした一品として堂々と胸を張っていただきたい。


 というわけで、早速レシピ。


 米粉  :大さじ四(多少多くても問題ない)

 片栗粉 :大さじ一

 ふりかけ:大さじ一(お好み適量)

 米麹  :大さじ一(別になくても構わない)

 便利酢 :大さじ一

 米油  :大さじ半

 水   :大さじ二(適宜調整)


 以上。


(一)米麹に便利酢を合わせる。

 ※ 乾燥米麹が大量に余っているので使ってみた。水よりも酢の方が吸収速度が早くてびっくり。焼き上がった時の食感のアクセントになるが、米麹は別になくても問題ない。


(二)残りの材料を混ぜる。

 米麹不使用の場合は、米麹以外の材料をボウルで混ぜる。


(三)握り固める。

 米粉はグルテン化しないので、生地はとりあえず握り固めるイメージ。固まらないようなら水を適宜足す。逆に生地がベタつくようなら米粉を少量足す。


(四)クッキングシートに挟んで綿棒で伸ばす。

 小麦粉と違って生地に弾力皆無なので綿棒にくっつかないようにクッキングシートに挟んで少しずつ伸ばす。


(五)一ミリ〜二ミリ程度に均等に伸ばしたら、トースター機能で十二分程度焼く。焼きが甘いようなら様子を見ながら追い焼きする。


(六)全体的に狐色になったら出来上がり。


 小麦粉は水よりも油をよく吸収するため、油多め水少なめで配合するが、米粉は逆に、油よりも水の吸収力の方が倍ほど高い。

 油は少なめで、生地の硬さは水で調整するのが吉。あと、米粉だけだと握り固めるのが大変なので、片栗粉を繋ぎに使用すると後の成形が多少楽。


 さて、実食。

 小麦粉よりもあっさりした煎餅感に仕上がる。歯応えも米粉の方が強い。

 小麦粉クラッカーがサクサク食感なら、米粉クラッカーはパリパリ食感。どっちも甲乙つけ難い。


 ふりかけは無難にのりたまを使用したが、しっかりとのりたまの味が効きつつクラッカーなの良き。

 乾燥ふりかけなら何を使用しても大体美味。ウェットタイプのふりかけを使用する場合は水の配合を適宜減らして調整すると吉。


 個人的には、赤シソふりかけ小さじ一、ゴマ小さじ一で作る赤シソごま味も適度な塩味が効いたさっぱりパリパリ食感でおすすめ。


 小腹が空いた時の完食用にも良いし、お酒の当てにも丁度良い。

 脱グルテン派の人には、ぜひ米粉クラッカーを試してほしい。

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