第129話 妹の靴

妹の事故現場に当日と同じ靴が置かれるようになって数日。

撤去するたび置かれている。

俺は悪質な悪戯だと憤慨し、一日中見張ることにした。


靴を置きに現れたのは――二年前に死んだ親父。


……ここから動かない妹を迎えにきたのか。

不意にそう理解し、俺は靴をそのままにしておくことにした。

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