第94話 一夜を共にせざるを得ない

お気に入りの本を久々に開いたら2㎝はあろうかという紙魚に出くわした。


しかもよく見れば脚が人間の指だ。

真夜中に叫ぶわけにはいかない、とぐっと堪える。


その間に紙魚は驚いた様子で逃げていったし、私はどうにか叫ばずに済んだが――最悪なのは、逃げていったのが私の寝室ということである。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る