第4話 乳歯の音

側溝の傍を通るといつも小さな落下音がした。

きっと小石だろう。それでも気になるのは毎回視線を向けた時に何も見当たらず、正体がわからないからだ。

ある日思いきって動画を撮影しながら通ってみた。


挟まっていたのは乳歯だった。


縁も所縁もない小さな歯は今日も視界の外で落下している。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る