ケイくんとナナちゃんの日常

ケイくんとナナさん或いは義鷹=gsgs

第1話 ケイくんとナナさん

 私は願った。君の心を、身体を、そして人間関係までも壊してしまいたいと。それほどまでに私は君が好きだった。だから君のすべてを壊して、君の世界に私しか居なくしたかった。



 ケイちゃん、ケイちゃん……ごめんね……ごめんね、こんな私でごめんね……でも怖いの、君が居なくなっちゃうじゃないかって……他の人に君が盗られちゃうんじゃないかって。不安なの。私とお話出来るようになるまでケイちゃんは学校へ来てもあの女と話すだけで、それも殆ど相槌をうつだけでケイちゃんは殆ど無口だった。そんなケイちゃんが下校中に転んで怪我をした私に絆創膏を持ってきてくれたとき、私は両親からの優しさをあまり感じることができなかったから、そのぶっきらぼうな優しさに触れたとき一気に恋に落ちた。その日から私はケイちゃんへ毎日のように話しかけるようになった。その時初めてわかったのはあの女が人気者故に仲良くしていたケイちゃんを他の男子たちが虐めていたことだ。あの時の恩返しをするときだと直ぐに行動に移した。虐めの首謀者を見つけ、これまでケイちゃんが受けてきた痛みを全て味あわせて虐めをやめさせた。結果として私はケイちゃん以外に話せる相手が居なくなったけれど、その日ケイちゃんに告白された日からケイちゃんと私だけ居ればそれで良い、私はケイちゃんの為だけに生きるんだ。そう思った。だから君だけは誰にも渡したくない。その思いからここまで束縛しちゃう私をわかってくれたケイちゃんは本当は外にだって行きたいのに何も言わずに私に従ってくれる。どんなに傷つけられても私を好きだって言ってくれる君が、本当に好きだから、失いたくないから、いつか私を嫌いになるんじゃないかって不安に思っちゃう弱い私の我が儘をいつも笑顔で受け止めてくれてありがとう……大好きだよ、ケイちゃん。



 始めはなんで僕なんかが……と思っていた。他のクラスメイトに比べて突出している部分もなければ、君との接点も殆ど無かった。だからあの日にいつものように帰ろうとした僕を引き留めた時は困惑した。なんでこんなに可愛い娘が僕なんかに──と。



 あの日から三週間後、僕は服を全て剥ぎ取られ、君のベッドの上に縛られていた。顔を動かすことも出来ないから見ることは出来ないが、僕の下腹部は君の体液で濡れているのがわかった。瞳のハイライトが消えた濁る瞳で僕を見つめながら僕の唇を貪る君は言った。「貴方は私のものよ、他の人と話すなんてどういうこと?」と。そう、君は僕が君以外の女の子と話している姿を見て嫉妬しているんだ、それがとても僕は嬉しい。一糸纏わぬ姿で僕を愛すその姿が愛おしい、僕が他の人と話しているのを見て不安がる君が愛おしい、僕を他の人にやるものかと僕を痛め付けるその独占欲が愛おしい、僕が寝た後に後悔に苛まれる姿が愛おしい、君の全てが愛おしくって、君の愛を感じたくて、君の見ている前で君以外の人に声を掛けいることに気づいているのかな?君の全ての行動が僕の為にしてくれたら嬉しいといつも思っている。だから明日も他の人に声を掛けると思う、君を愛しているから、君に愛されたいから。他の何よりも君の愛を感じられるから、君の独占欲を刺激して僕に君の愛をぶつけて欲しいんだ。他の誰よりも、君が嫌いだと言うその独占欲も、君自身も、全てを僕は愛したいんだ。だから僕はいつまでも君に恋をする。君にいつまでも愛してもらえるように

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