20 エロは必要だけど過剰摂取は自滅志願者のイバラ道


あゆは慣れてるから平気で入っていく⋯


「ちょ!ちょっと待て!」



どんだけ肝すわってんのあゆ



「え?なんで?」

こんな家に泥棒とか来ないから⋯



あっけらかんですか⋯そりゃ俺刺されるわ




「危ないだろ⋯泥棒とか⋯いや。ないか」


「ないないあははっ」




だから?!⋯だから怖くないんだ!ね……




……貧乏の特権ですね





「泥棒ぢゃないけど⋯」


「……。あなた!タスバに居た⋯」



ジロっと振り返るあゆ


奥からはひょっこり⋯鍵を揺らしながら顔を出した茉子


「え?……まこ?!なんで」



「それ私が聞きたいんだけど。なんでえなちゃんぢゃなくて⋯この人」



「あたしはゆうに呼ばれてきたのあんたこそ何」



「私は⋯」

もう退院してるしこの人(あゆさん)いるし

明日にすればよかった




今にも取っ組み合いになりそうな2人

……修羅場⋯見るのは好きなんだけどなぁドラマとかアニメとか



普通にめんどくさい



他人事だから楽しめるんだ⋯な




「まぁいいから落ち着こ⋯ほらあゆもリビング行って⋯」

「これリビング?」



「……そこ突っ込むなや」

真顔怖いし哀しい




リビング⋯うんリビング!

に行くとマットが湿っている部分があった



⋯なんかこぼした?




「2人とも座って⋯」


「……。」


お前は言わずとも⋯なんだなっ。あゆ




「俺からまず聞いてい?まこ」

「うん」

「どうやって入ったの?」



「警察の人に⋯携帯と鍵を渡すようにもらって⋯。病院で返し忘れたから。」




「なるほど」

だからあの時戻ってきてたのか。

うわ⋯なんかまぢサイテーなことした俺

てか鍵ってえなに渡したはず⋯え?



「私も⋯2人にいい?」

「⋯うん」

「へ?⋯」

「ゆうはなんでもう退院出来たの?あゆさんはなんでここにいるの?死んでなくても重症だったんぢゃないの?」


「…………わからない。起きたら治ってた」

夢のやつのゆう通り⋯だけどこの展開は⋯聞いてない!




「あたしも⋯警察の人が来て⋯。帰っていいって。」

言われてみなくても思ってたけど⋯確かにそうね




「……。」





10分程沈黙⋯。考えようにも考え方がわからないし




「あゆさん?」

「なに?」

「柚次くんどうしたの?」


「……。」

「あぁ確かに」



まこの沈黙破りに俺は便乗した



「……」


「ゆう。とのこと⋯知ったの?柚次くん」



「わからない。けど⋯人刺したしあの人の事だから⋯もう帰ってきて欲しくないんぢゃないかな⋯」



あたし⋯何がしたかったんだろ

ゆうは傍に居るけど。マコとかゆう人いるし

柚次はわからないし




「俺はもう⋯会えないけどさ。柚次くんに⋯けどあゆはまだ帰れるんぢゃない?」


「ねぇまこ」



「⋯うん。私の店来て⋯相当泣いてたよ?超弱気だし⋯でもあゆさんをすごく思ってた。それだけは私達には伝わった。でもその相手がゆうだと知ったからね。はぁ」




「ごめん」

俺謝ってよかったんだろか⋯



「だから⋯あの時ついて送ってった。俺も申し訳ない⋯ほんとにそう思う。」


「……。でもあたし」




またなのね⋯その感じ




「ゆうが好き。どうしても好き⋯誰にも渡したくないだから⋯」

「でもこの人⋯彼女いるよ?」




⋯あっさり言うんだ⋯。



「え?あんた?」

「違う⋯私のいとこのえなって子」



⋯やっぱそうなんだ

「それわ何となく分かってた」




「わかってた?!いつ……」

すごっ……




「ゆうがバイトから帰って30円バイト代上がったぁとか⋯嘘喜びした時から」





……もすごいわぁスゴすぎる。いけた通せたとおもってたのに……真剣に。





でもそれが、誰かを思う気持ちなんだね

少しづつ⋯知っていく。24にもなって⋯





でも俺は……すぐには変われない

今マコがここにいなければ、あゆを✕していたと思う。あゆは受け入れる⋯受け入れない理由がないから




「まこさんさ⋯それ持ってきただけなんだよね?ゆうと二人で話したいんだけど」




「ダメ!」

「なんで?」


⋯え?なんで?⋯俺も聞きたい




「あゆさん⋯この人の性欲処理の道具にされたいの?」




⋯うわまぢか⋯こっちもやん。顔に出てた⋯?



「ゆう?……したい?」

別にあたしはいいんだけどね。求められないより



何その顔目唇⋯エロい



「え⋯いや⋯」


「嫌なんだ。てかさ?まこさんそれ関係ないよね?人の事ばっかり言って⋯自分は勝手に家に入ってきてるくせに」



……一利ある⋯うん。どっちもほんとにいい女。



「……。そうだけ⋯ど」

なに。えなちゃん出したら⋯それも関係ないって言われるし。



⋯言い負けちゃうの?まこ⋯



「あんたみたいな女はぜーたいっに遊ばれるだけなんだからっ」



なんか変な方にぶん投げた!



「それまこちゃん⋯人のこと...言える?ねぇ⋯その後ろに隠してるのなに?」




「⋯!」

え。なんで気づいたの


「え?なに⋯」




俺には机が邪魔で見えない



「それ出しなよ!人の事ばっか⋯言ってっ!!」

そんなこと言っといてこんなの持って⋯ここで。



「やめてっ!」

やばい!見られたくない⋯引かれる⋯てかほんとに遊ばれちゃう……。






何かをあゆが奪い取った。





「……ゆう見てこれ」












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