ツンデレ守護霊と甘々神様とおうちごはん
うめもも さくら
今日のごはんは何にしようか?
「ヤバい……完璧に太った」
下に置かれた体重計がたたき出した数字を虚ろな目でみつめながら私は
「そんな気にすることないでしょ?あんたの場合は 体重ひとつでなにか変わる見た目でもないし」
ふと私の肩から
このご
そしてもう片方の肩からもふわりと声をかけられる。
「身に
そう甘く優しい声で
彼を
「二人には私の悩みはわからないでしょうよ!っていうか勝手に覗きこまないでよね!」
私が怒れば二人はしゅんと肩を落とした。
「あんたは可愛いから気にすることないって
青年は素直な人だ。
怒られたからではなく本心で言っているのはわかっている。
彼は少々?口が悪いだけで本当は優しいツンデレさんだと知っている。
まあ、冷たい時はツンデレ飛び越えてツンドラ過ぎて心が凍りつきそうな時もあるけども本当は優しい可愛い人だ。
「不快にさせましたか?すみません。でも
甘い声と言葉で
「ごめん、あたしも言い過ぎた。けど二人ともっ!体重重くなって悲しんでる人のそばで……ふわふわ浮くなっ!!」
子供の
「ねぇ、今日はハンバーグだよね?早く作ろうよ」
「太ったって
「だってお
「
「幽霊じゃない!あんたの守護霊!」
「どっちでもいいけど結果食べるの私なんだからねっ!!結果太るわけで太ったのもあんたのせいじゃないのよ!!」
「まぁまぁ、食べないと体に悪いですから。生き物は食べないと生きていけないんですよ?」
わかってるけど……と
「食べる……けど……ヘルシーなものがいい」
二人は優しく
「ヘルシーということで今日のごはんは
冷蔵庫からハンバーグの材料とお
二人は
「
ボールやフライ
「うん。豆腐かき混ぜる時に使うから。スプーンでかき混ぜるより空気が入って
「あなたのその美味しくするために工夫を
神様に素直に
そしてパン粉を入れて豆腐の水分を吸わせている間に玉ねぎをみじん切りにしておく。
「泣かないでよね」
「玉ねぎ切って泣くなんてベタなマネは私はしないよ。ちょっと
「あんたは可愛いよ。ただあんたに泣かれたら俺が
今日はデレが多い日だ、喜んでいるのをバレないようにゆるむ顔に力を入れてニヤつきながら玉ねぎをみじん切りにしていた。
ちょっと泣きそうになったのは玉ねぎのせいか嬉しかったからかわからなかった。
すこし心を落ち着けてから豆腐とパン粉の入ったボールを手に取り、
そこにみじん切りにした玉ねぎを入れて
「フライパンに
「いいけど、牛脂なんて使うんだ?ヘルシーにしたいんじゃなかったの?」
「いいの。牛脂は無料だし美味しいから!」
「体を壊さない程度でしたら美味しいのが一番ですからね」
太ったの俺のせいとか言われてたけど絶対違くない……?と
守護霊が牛脂が溶けきったことを教えてくれた頃、ちょうどよくこれから焼く真ん中の
フライパンにおいて強火で焼いて焼き目がついたらひっくり返してまた焼き目をつけて中火にして
「もうすぐ出来上がるよ」
二人はワクワクとした
「出来たんだね!ほら、早く食べよう!」
「楽しみですね」
私は彼らに背中を押されるようにして
「「「いただきまーす」」」
私が食べると二人は
「美味しいっ!全然豆腐が入ってるなんてわかんないね」
「本当に
そう、彼ら守護霊と神様は私が食べることで食べれる。
味や
つまり彼らが食べたいと思ったら私が食べなくてはならない。
「やっぱり私が太ったのは二人のせいだ……」
私は彼らと
彼らと
「何か言った?」
「何でもなーい!ほら、まだまだ食べるからね」
「本当に?嬉しいです」
「豆腐ハンバーグ最高!食べても
守護霊と神様と食事なんて外では絶対出来ないから、私はおうちごはんが大好きだ。
ずっとずっと大切な時間、
昨日も今日も明日も
頭の中で流れるのはいつかに聞いた優しい音楽。
「いっしょにたべよう」
そんな歌。
歌の名前がふと口をついて出たら二人は優しく微笑んで頷いた。
二人かこむテーブルは一日の終わりのhappy……。
あぁ、とても幸せだ。
あぁ、また明日も私たちはこう言うんだ。
『今日のごはんは何にしようか?』
ツンデレ守護霊と甘々神様と今日も楽しくおうちごはん食べてます。
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