7月26日:ハクスリー
は:「波乱避け
く:苦痛は
す:すばらしき
り:理想郷にて
い:生くる違和の芽
【雑記】
アメリカで禁書になったこともあるディストピアSF『すばらしい新世界』の作者オルダス・ハクスリー。今日はその誕生日だそうです。ツイッタ……いえ、Xで知りました。
この『すばらしい新世界』、発表されてから1世紀近く経ちますが、今のタイミングで読むのが一番、凄いと感覚的に思えるのでは、と個人的には思っております。
最初に読んだのはバブルの頃だった為か、作中世界の設定の凄さに私は気付けませんでした。現実の日本が正しく大量消費社会で、服を繕って着るのは恥ずかしい、に近い風潮でしたから。書かれた時代的に未来先取りなどは判らなかったです。
そして、年齢的に性的な部分も理解出来ませんでした。
今はその大量生産大量消費の限界が見えるところまで現実が来ていて、AIが発達しているので、この作品の描くディストピアのぞくっと感を無条件に感じ易いと存じます。
私がこの作品を思い出したのは、スマート・ウォッチを自分の生活に導入した時でした。時計が「体を動かしましょう!」「20秒の手洗い、グッジョブ!」のように働きかけて来る違和感。思考せずに導かれる感覚。
それを何処かで私は知っている……と感じて思い出したのが『すばらしい新世界』。それで読み返したら、凄い、の一言でした。1932年にこれを書けるのか、です。
実は昨日、結果発表のありましたR.B.ブッコロー二次創作コンテスト、私が書いたのは『すばらしい新世界』への出来の悪いオマージュです。今、本当にお勧めしたい小説でしたので選びました。
夏の読書に古くて新しい元祖SFは如何ですか?
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