令和5(2023)年

1月26日:たつきなし ~暖炉避け冷たき夜の階にならび読みそむ白き紙の書~

た:暖炉避け

つ:冷たき夜の

き:きざはし

な:ならび読みそむ

し:白き紙の書



【雑記】

 新年最初のお題は「手付たづきなし」。

 昨年の公式自主企画で頂いた公式さんのひとことレビューが『梨の樹をたつきに、彼を目指して』でした。


 これは私にはとても嬉しい一言でした。

 企画は二次創作がテーマでしたので、原典と共に私は参考にした本をあらすじ頁に記したのですが、そこで大事な一冊が『時代別国語大辞典 上代編』。「冷」「寒」と書いて「あき」「ふゆ」を意味する等を確認出来る本です。


 そして「たづき」もこの辞典に載っている、手掛かりを意味する上代語。

 沢山の投稿作を読まれるだけでも大変、それにレビューを書くなどもっと大変な中、くださったこの細やかな一言がとても沁みたのでした。

 宣伝を考えれば、すぐにこういうことを何処かに書く手もあるのでしょうが、暫く吹聴したくない喜びもあります。独り占め気分で噛み締めました。


 私はカクヨムでは駆け引きしません。

 つまらない戦略・戦術には自分が興覚めしますので。戦い方という作品に対して私は小説より評価が厳しいです。そして、気分の乗る戦術を作り上げていたら、小説を読み書きする余力が私には残りません。

 今年も素直に読み、素直に書くのがカクヨム一年の計。誘惑にかられるので、宣言しておきます。


 で、何が「たづきなし」なのか。

 ないのですよ……平安初期の文化風習諸々、知りたいことの書かれた本が。


『詳しく、長く書き込んだバージョンも読んでみたくなる……!』


 と折角、書いて頂いたので調子に乗って、こっそり書き溜めているのですが、描写に困ります。何しろ皇子みこと書くべきか、親王と書くべきかさえ迷う時代で始まり、装束も国風化の過渡期ですから。

 余り知られていない時代だから創作の余地がある訳ですが、情景描写を飛ばす技術のない私には結構なハードルとなっている「たづきなし」なのでした。


 何とも継ぎ接ぎ感ある歌(?)ですが、実体験ですので良しとして令和五年開始。

 一月中に更新しないと、きっと凍結してしまいますから。

 何かが憑依しないとキャラクターが書けない私は、小説を作っている時、自分自身として歌を詠めなくなるのですよね……。カクヨムの皆様、器用でいらして尊敬申し上げます。

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