第9話 坂城健吾 50歳の自己紹介

注:お気づきでしょうけどここからは未来の話になります。

  想像も多分に入ります。


「では、次は私が自己紹介しよう」


 50歳の私が話し始めた。


「私は50歳。会社員。

 N電機の設計部に所属している。ソフトウェアの開発をしてるが。

 そう、すでに転職をしている。

 結婚している。

 40の私は気にしていると思う。

 残念ながら子供はいない。

 不妊治療もしていたのだが、残念ながら子供は出来なかった。

 何度も人工授精もしたのだけれどね。

 今は不妊治療もやめてしまったよ。

 奥さんへの負担が大きかったからね。

 多分、その次に気になっているのは会社だろうね。

 45の時に転職をした。

 40の私は言わなかったが、35の時に転職しようとして出来なかった。

 スキルが足りなかったんだよ。

 その後、必死にスキルを身につけるとともに資格なんかも取ったりしてね。

 45の時に会社が傾いてリストラがあった時に転職したんだ。

 おかげで、退職金は多く貰えたし、その当時より年収は増えているよ。


 もう一つ言わなければならないのは・・・

 世界中が大変なことになったよ。

 新種のウィルスが蔓延してね。世界中で何十万人も死んだ。お年寄りが多かったけどね。

 いわゆる、アウトブレイクでね。世界はおろか、日本中も人と合わない生活が続いたよ。

 最初の2年間はそんな感じ。

 その後も、毎年新たな変異を繰り返しているね。

 今では、ワクチンを毎年打つ体制ができあがったけどね。

 まだ、その痛手は残っているね。

 それこそ地震よりも大事になったね。世界中だったからね。

 以上かな」

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