五木家は永久に不滅です!

鷹山トシキ

第1話 龍神山

 雨が降り続ける1995年2月、かつて龍神山にて怪事件に遭遇した六角大学の戦士たちは、駅の待合室へ取材に来た魔術師にその不可思議な体験を語り始めた。


 六角大学の戦士たちは冬山に挑んだが、雪崩に巻き込まれて山小屋に逃げ込んだ1人の戦士が死亡し、もう1人の戦士が行方不明になった。山小屋内には、雪男のものとしか形容しようがない未知の生物の体毛が残されていた。翌夏、再び龍神山を訪れた戦士の一条や二階堂、人類学者の三杉らは山中にキャンプを張り、戦士と雪男を探す。その後方では、裸族の四津川と彼の部下が雪男を捕獲するため、戦士一同を尾行していた。まもなく、雪男を目撃して追跡を試みるも崖から足を滑らせた一条は、四津川たちに見つかって暴行されたうえに崖から突き落とされる。負傷した一条を救助したのは、昨冬に出会ったコンビニのバイト、五木だった。だが、余所者を嫌うコンビニの店員たちにより、一条は断崖に吊るされてしまう。そこに現れた雪男は一条を救出し、彼に危害を与えずに去っていった。


 一方、一条を慕う五木は四津川に騙され、一条に会わせる条件として雪男の住処を教える。その結果、雪男は四津川たちに捕えられ、雪男を助けようとした雪男の子供は殺されてしまう。激怒した雪男は四津川たちを皆殺しにし、コンビニを襲撃して五木以外の店員をも皆殺しにしたうえ、キャンプを襲撃して二階堂を拉致し、住処の洞窟へ逃げ込む。二階堂を救出しようと洞窟へ踏み込んだ一同と五木は、戦士や雪男たちの白骨死体を発見する。七瀬という戦士の遺書には、彼もまた雪男によって救助されたものの、そのまま衰弱死したことが記されていた。

 

 その時、二階堂を手にした雪男が現れた。二階堂を救出しようとする一同に対し、雪男は二階堂を人質にして洞窟深部の噴火口に陣取る。五木は雪男の気を惹こうと囮になって二階堂の救出に成功するが、雪男は五木を捕えたまま足を踏み外して噴火口へ落下し、溶岩に呑み込まれた。


 

 

 

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