第30話 降臨の龍鱗
思ったより移動ははかどって、小さい子たちを含む大所帯だというのに
これは、あれか? ぼくのせいか?
・名前:アイクヒル(16)
・職業:守護者(レベル21)
・HP:199/210
・MP:191/210
・スキル:“
・習得魔法(初級):“
・習得魔法(中級):“
※紐帯親密度:(アーシュネル:60)(ファテル:30)(孤児院:20)(カイエン:20)(ミーアス:20)(ペリル:20)(イーフル:10)(ミルトン:10)(トール:10)(メーアス:10)
……やっぱり。
いくら“深域の森”の魔物を(ネルが)大量に退治したとはいえ、いきなり12から21は上がり過ぎだ。中級魔法の“
小さい子たちの頑張りと関係あるんだろうか。
「アイクヒル」
先頭が停止の合図を送って、全体が止まる。カイエンさんが呼ぶ声に、ネルがぼくを見て頷いた。後方の守りを一時任せて、列の先頭に向かう。途中でイーフルとすれ違った。入れ替わりで年少組のサポートに入ってくれるようだ。
「どうしました」
「妙なんじゃ。まだ崖が明るい」
「理由はともかく、明るいのは良いことじゃがの。問題はあれじゃ」
子供が泣いているような声。崖か、その下の森から響いているように聞こえる。子供の泣き声にしては、異常なほどに大きい。
「もしかして、新種の魔物とか? 子供の泣き声で、人間を捕食するような」
「わからん。そんなもんは聞いたことがないのう」
「ぼくが見てきます。みなさんは、ここで待機。いざとなったら……」
「わかっとる。女子供だけは何としても逃してみせるわい」
ぼくは“
“
「うぇッ⁉︎」
森を見下ろしたぼくは、思わず声を上げる。
開口部が崩れた
「……たぁぁああしゅけてぇええ……!」
森の中心に堆積した落下物が巨大な山になっていて、その頂上に頭から龍が刺さっていた。
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