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夏休みになり、政宗は別の友達とウォーターパークへ行った。

太陽の日差しが降りしきる中、冷たい水しぶきを浴びると一気に体が気持ちよさを覚える。泳いだり潜ったりスライダーをしたり、インドア派な政宗もこの時ばかりはすごく楽しい一日だった。同時に、自分は当たり前だと思っていることが小春はできないのだと思うと、妙にやるせない気持ちにもなった。


かといって、政宗が悩んだところでどうこうできる問題でもない。

それがまた、政宗の胸を締め付ける。


「最近お前何か悩んでないか?」


高校の同級生で入学から仲良くなった柳田直己が、政宗に言った。


「え?いや?別に。」


「ならいいけど。それより進路希望どうした?」


「まだ決めてない。直己は?」


「とりあえず医学部かな。親がうるさい。」


「はは、それはわかる。」


政宗と直己の通う高校は私立の進学校だ。

二人とも父親は医師をしている。何となく、自分も同じ道を進むのではないかという漠然とした気持ちと、同じ道を歩めと言わんばかりの親の期待を感じているところだ。

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