第5話

この現実を受け入れる事は出来なかった彼は私の秘密の写真を主人の会社に送りつけるといい出した。


私は、そんな事止めて‥と懇願した。

私を引き止めるためにとっさに出た言葉ではなく、本気を感じた。


怖かった。男の人を初めて怖いと感じた。


当時、主人の両親と同居していたストレス、主人への不満、営業をしていた仕事のストレスから解放される束の間の時間のために彼を利用していたかもしれない。

主人と離婚して、家庭を壊すつもりはない私はズルい女だ。


そんな私に必然的な仕返しなのかもしれない。でも回避したい私は、彼の感情を抑えようと「ごめんなさい。ごめんなさい」と泣きながら謝るしかなかった。


彼と別れることが出来た決定打になったのは私が妊娠したこと。


そうして、私は普通の主婦に戻った。


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