第11話

★200ありがとうございます!

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 私の蒼太くんがかっこよすぎて死んでしまいそうです。胸の動悸がおさまりません。うるさいくらいにドキドキしてます。


 クラスメイトを押さえつけた手腕は私の護衛にも負けていません。というか勝っているのではないでしょうか?さすがに無理ですかね?



 今ばかりはあのクラスメイト…何でしたっけ?まぁいいです。あの人が羨ましいです。私だって蒼太くんに押さえつけらたことないのに私より先に……絶対に許さない。


 蒼太くんは勘違いしてるかもしれませんが私は別にSではありません。確かにたまにですが蒼太くんに対して優位に立ちたいとか思ったりしますけど本当は屈服させられたいです。寧ろ抵抗出来ない状態で蒼太くんにあんなことやこんなことをされちゃいたいのです……///


 Sな蒼太くんにMな私。性の相性までピッタリで嬉しいです。

 初めてはお仕置きの件もありましたから私がリードしましたがこれからは蒼太くんにリードしてもらおうと思っているのです。是非、今度頼んでみましょう。





 しかしこれ以上私の蒼太くんを視姦されても困るので席に戻った蒼太くんの所へ行き、向かい合うように太ももの上に跨ります。カチカチの太ももは逞しくてお尻に伝わる感触にはしたなく興奮してしまいます。


「どうしたの?」

「どうしたのって忘れたんですか?私達はこうしてないと死んじゃうんですよ」

「あ〜そういえばそんなのが……」


 蒼太くんは忘れん坊です。でもそこが魅力なんですけどね。この前も……あぁ、今話し始めると日が暮れてしまいそうなのでやめます。今度、機会があれば話したいと思います。


 メス猫共も私達のラブラブさを思い知ったのか蒼太くんへ視線をやることが無くなりました(それでも流石にチラチラとは見てきます)が、腹立たしいことに一人の女生徒がこちらに近寄ってきました。

 私の記憶が正しければ田中さんですね。私に媚び諂ってきた人の一人です。所謂取り巻きと言うやつです。嘆かわしいですね。


 私は蒼太くんに抱きつき、警戒するように田中さんを睨む。

 田中さんは蒼太くんを一瞥してから私と目を合わせた。


「ねぇねぇ篠崎さん。神谷くんも困ってるんじゃないの?ちょっと重くない?そういう独りよがりなの冗談抜きでやめた方がいいと思うよ?神谷くんもきっと迷惑してるだろうしさ」


 ……はぁ。どうやら嫌われたのは蒼太くんだけではないということですか。今のところ嫌っているのは元取り巻きのみといったところでしょうか。まぁいいです。別に支障はありませんから。


 田中さんは私が黙って聞いてるのを見て続けます。……改めてみるとやはり濃い化粧ですね。なんか可哀想です。


「だいたいちょっと顔と家柄がいいからって調子乗りすぎじゃない?どうせ神谷くんのこと脅して付き合わせたんでしょ?」

「調子乗りすぎ……ですか。今まで私の友達を騙って好き放題してた人とは思えない言い草ですね」

「もう今はしてないし。過去は過去だしね」

「そうですか。ですが貴方は過去に調子に乗っていたんですよね?散々自分は調子に乗っておいて、相手には乗るななんて都合のいいことは仰らないでくださいよ」

「……そうじゃなくて私が言いたいのは神谷く「もう黙ってくれ。ちょっとうざいよ」え?神谷、くん?」


 田中さんの口から蒼太くんの名前が呟かれるのに我慢できず、思わず反撃しようとしたら蒼太くんが代わりにしてくれました。

 私の腰に手を回し、ギュッとしてくれます。


「な、何言ってるの?脅されてるんじゃないの?」

「別にされてない。俺は今みたいに勝手に自分が思ったことを信じて行動してる君の方が紅愛よりよっぽど独りよがりだと思う。それと紅愛には俺が告白した。愛が重いだっけ?それのどこが悪いんだ?顔だけ見て好き好き言い寄ってくる人の何百倍も良いと思うんだが。顔がいいからって調子乗るなとかも言ってたよな?紅愛がどれだけ気を使ってるか分かってないだろ?少なくとも君のように厚化粧で素顔を隠すような真似はしなくていい程度には気を使ってるんだよ。紅愛の独りよがりじゃない。俺たちはちゃんと両想いだ。分かったら戻ってくれ。これ以上見てられるとこっちも我慢出来なくなる」

「……もう知らないから!」


 田中さんは取り巻きだったグループに戻り、チラチラとこちらを見ては舌打ちをしています。蒼太くんに拒絶されてざまぁみろです。


「ふぅ……女子を拒絶するのはあんまりいい気分じゃないな」

「かっこよかったですよ。助かりました。やっぱり蒼太くんは素敵です」

「そう?ならよかったよ。紅愛にもかっこいいとこ見せれたし俺もスッキリした。……もしなんかあったらちゃんと言ってね?必ず何とかするから」


 もう……あなたはどこまで私を喜ばせれば気が済むのですか///喜ばせ罪で私の部屋に永久監禁しちゃいますよ?


「……そろそろ授業が始まりそうだ。紅愛、準備して席に戻りな」

「…はい。それじゃあ蒼太くん。また55分後に」


 蒼太くんから離れて席に戻る。お尻の下にあった硬い感触が消えて少し寂しいですが蒼太くん成分はたんまりあるので55分くらいなら何とか大丈夫なはずです。


「ふふっ……♪」


 つい笑みがこぼれてしまいます。それだけ今の私は充実しているのです。



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初の一話丸々紅愛sideでした。

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