第7話ブラコン妹は、何でもお見通し
俺は、帰宅して玄関扉を開けると、一人の女子が勢いよく飛び付いてきた。
「おかえり、ゆづにぃ!遅いよぅ~もうっ!妹を悲しませるなんてぇっ!お菓子作ってよ。今日、凍華姉ちゃんは来るの?」
「ただいま、愛依。ごめんって。そろそろ離してくれないか、暑いからさ。委員会があったから、部活あると思うからどうだろ?」
「ごめん。そうなんだ、ゆづにぃが好意を持ってる女子の告白を断ったみたいな浮かない顔してるのはなんでぇ?」
身体から腕を離した愛依が謝って、ほとんど合ってることを聞いてきた。
「なんでピンポイントについてくるの、愛依は。そっそうだよ、愛依が言ったような理由だよっ」
「深い意味はなく。可愛い子なんでしょ、その子は。かわいそうだよ、勇気を振り絞ったのに......だめだよ、ゆづにぃはぁっ!」
愛依が、腰に手を当てて、正論を言う。
「そりゃそうだけど......凍華が諦められないんだよ、今でも」
「見てればわかるよ、ゆづにぃの妹だよ。私は。クッキーを食べたい気分ぅ~早くねっ!」
リビングまで走っていく愛依。
俺は、愛依の後ろをついていきリビングに入りキッチンでクッキーを作り始めた。
愛依は、ソファに座りアニメを観ている。
4時過ぎに凍華が訪ねてきた。
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