異性の恐怖~あなただけを~
ハル
第1話 私の存在と酒グセ、魔性の女
「優羽(ゆう)もう飲むの辞めなよー」
親友の
仁市 和佳奈(にし わかな)ちゃん。
「だって美味しいんだもん♪」
私の名前は、波瀬倉 優羽(はせくら ゆう)23歳。
お酒が好き♪
でも、実は酒癖が悪いみたいで、私、過去に、それが原因でヤバイ事になった。
それ以来、正直、男の人は嫌いであり苦手。
しばらくして ――――
「スー」
眠りに入る私。
「優羽?ちょ…ちょっと起きなよー」
「んー」
「もうっ!全くっ!」
「………………」
「でも知ってる?そんなあなただから利用されちゃうんだって事……。すみません。お勘定して下さい!本当、あなたって利用価値ありよね?波瀬倉 優羽さん」
店を出る私達。
「……優羽、起きて。置いて帰っちゃうよ」
「うーん……」
すると、そこへ。
「どうしたの?」と、男の人。
「あっ、友達、眠っちゃってぇ~。この子、すぐ眠っちゃうから困っちゃってぇ~」
「そうなんだ。こんなイイ女の子達、放っておけないなぁ~。手伝おうか?」
「あー、悪いから良いですよ」
「良いって、良いって」
手伝ってくれている男の人。
そして、近くまで送って貰う。
「ありがとうございます。あのぉ~、良かったら、お飲み物でもどうですか?一息して帰られても時間は大丈夫じゃないですか?」
「いや…でも…」
「手伝ってくれたお礼です」
そして、部屋にあげる和佳奈。
「彼女、本当、良く眠ってるね」
「そうでしょう?保護するのも大変なんですよ。でも、今日はあなたが手伝ってくれたから助かった」
「いやいや、人助けなんてどうって事ないよ。困った時はお互い様だよ」
「優しい人ね。私…好きになりそう」
「えっ?」
キスをする和佳奈。
ドサッ
男の人の上に乗ったまま倒れる和佳奈。
「きゃあっ!ごめんなさい。私…」
「いや…別に良いけど…そ、それじゃ帰るよ」
「残念…寂しいなぁ~」
「えっ?」
「ごめんなさい…酔っているから…私もどうかしてるみたい…」
男の人は、その気になり和佳奈と体の関係になるのだった。
そして、私は自分の部屋にいた。
「…あれ…?私…昨日…和佳奈と飲んでて…どうやって帰って来たのかな?全然、覚えてない…」
ある日の事。
「なあなあ、見てみろよー。眠ってんじゃん!」
「一人なのかな?」
「連れいるだろう?でも持ち帰ってくれって感じにも見えなくないよな?しかも、超イケてるし!」
三人の男の人は私に歩み寄る。
「おいっ!マジで眠ってるぜ」
「ヤっちゃう?」
「いいな」
私は連れて行かれる。
「あの子は、たまには痛い目に遭わなきゃ」
「あれ?友達は?」
和佳奈の元に一人の男の人が尋ねる。
「あっ!今さっき彼氏が来て迎えに来て帰って行った所」
「そうか」
「さっ!行きましょう?」
「ああ」
和佳奈は、私に何が起きようと関係なく二人の時間を過ごす。
私は、人気のない所で洋服を脱がされ始める。
「んー…」
ビクッ
「えっ!?や、やだっ!何する…」
唇を手で塞がれる。
「静かにしなっ!お前が眠ってんのが悪いんだろ!?」
私は押し飛ばし走り去るとタクシーに乗り込んだ。
「……………」
私は部屋に帰るなり、和佳奈に連絡する。
和佳奈も連れて行かれたのではないかという自分の思いを伝えた。
大丈夫だって事を聞き安心した私。
だけど、彼女のやり方に、私はまだ気付いていなかった。
「…本当…運のイイ女…」
「どうかした?」
「ううん。無事に着いたって連絡をわざわざしてくれたみたい」
「そうか。ねえ、もう一回」
「えっ?」
「駄目?」
「そんな顔されたら駄目って言えないじゃん。私も年下とは初めてなんだから誘惑に負けちゃうでしょう?」
「和佳奈さん、最高♪」
「彼女いるんでしょう?」
「いるよ」
その後、和佳奈に今一度謝った。
和佳奈は、心良く許してくれた。
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