第36話 2005/11/2
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[アンチ鉄道おたく]
今回もちょっと、本稿の趣旨からは外れるのですが
困ったな、と言う事態に出くわしたので、報告の意味も兼ねて
号外発行致しました。
今日は 所用にて静岡へ。
帰路、静岡駅19:01発上り熱海行きに乗車。
19:33発東京行きならば、373系普通列車なので
快適に行けるのだが、この時はたまたま、この19:01発に乗車する。
列車が沼津駅に到着。下り線ホームには1レ・41レ 「富士」「はやぶさ」が
出発待ち。
本日はなぜかいつものEF66ではなく、EF65−1111号機であった。
ちょっと、途中下車。
降りて良く見てみようと思うも束の間...
時刻は19:53分。
1レは発車時刻。
ホームを急いで機関車の方へ...
と....
ホーム先端に大型三脚に据えたカメラ3台が
黄色線をはみ出して置かれていた。
やれやれ、またいつもの連中か、と思い
僕はちょっとうんざりした。
僕らの世代にとって、EF65牽引のブルートレインなど
珍しくもなんともないのだが....
今の若者にとっては、イベントなのだろう。
まあ、バルブならいいだろ、と思ったが
何と、動き出した列車にストロボを焚いていた。(笑危)。
なんという不届者、と、思って
顔を見ると、30前くらいの青年だったが
目がひどく幼く、少々精神を侵されているかのような表情。
...だったが、普通にカメラ仲間と会話をしていたので、
いわゆる精神障害者ではないようだ。
やんぬる、かな。
3人は「いい写真が撮れた」などと笑いながら
EF65の機関士に手を上げて(よく保線職員がやるように)挨拶を
しているのには、呆れを通り越して寒気がした。
偏愛、と言うキーワードで括れば
例えばこれはストーカー行為のようなものだろう。
嫌がる女性を追いまわして、相手を見つめるのと
機関士に目眩ましを食らわし、迷惑を省みずに鉄道員のつもりで挨拶を交わす...
相手の迷惑を省みずに自己の都合だけで行動する、と言う異常さでは
同じ行為であるかのように思えたが...
ああ、鉄道オタクは怖い(笑)。
帰ろう、と思いホームを歩いていたが
あの青年の顔に、見覚えがある事を思い出し、ふと足を止めた。
そう、以前にも沿線の踏み切り付近で
列車監視用の塔に登って大判カメラを構えていた。
その前は、熱海駅でホーム先端から線路に降り、停車中の
ブルートレインのヘッドマークを撮影していた。
だから、強い印象を持って記憶されていたのだろう。
その、自分のことしか眼中にない、と言う
不気味な顔を思い出してまた、寒気がした。
こういう連中は鉄道を愛しているのだろうか?
否、そうではない。
人間に拒絶されているから鉄道に逃避しているだけなのだろう。
だから、鉄道写真を見ても、こういう手合いの撮る写真には
人間の温もりが感じられないので、よく判る。
オタクは皆そうだが、悲しいかな大抵は幼少期に
人に拒絶された記憶を持っている、と、言われる通り
こういう連中には、人の都合を考えると言う思考回路が壊れている。
それ故に走行列車へのフラッシュ撮影だし、ルール無視の
黄色線越えの大型三脚据付、なのだろう。
近くに居た清掃職員の方に聞くと、「ああ、よく見るねあの顔」と
半ば呆れ顔で言われてしまったが(笑)......
ま、昔の鉄道マニアにも似たようなのが居たから
時代が変われど、一定数変なのが居るのは変わらないな、と
ちょっとため息。(笑)。
そう、昔も線路に入って撮影する者も多かったから
あまり状況は変わっていない、といえるのだが....
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