第18話 旅の終わりは次の旅の始まり...


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<その16> 旅の終わりは次の旅の始まり...



はくつる号が推進で尾久へ引き上げると

まずは「あけぼの」2022列車が青森よりリターン。



ゆっくり、ゆっくりと上野駅13番線ホームへと入って来る。

VTRの望遠端、500mm相当の画面で見ると列車の外板、

浪打の具合がよく分かる。

長い旅路、ご苦労さん。




ポイントに車体をくねらせて。

鉄道ファンの坊やが、コンパクト・カメラでフラッシュを焚いて。

EF81の車体に見入っている。



走行中の列車にフラッシュを焚くな、なんて言っても仕方ないか。

最近のコンパクトカメラはレンズが暗いから.....。







ごとごと、と24系編成はホームに滑り込む。

旅客の顔も、すこしアンニュイな感じに見える。








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上野駅も随分お洒落になったものだな、と思いながら連絡通路を歩き

これからどうしようかと考える。と。既に改装が済んだフロアーは

綺麗なお店が並んでいて、どこかしら東京駅のような雰囲気にも似て....

井沢八郎の「ああ上野駅」というムードは微塵もない。

そこで、というわけでもないけれど寝台列車に揺られてすこーし

時差ぼけ気味の頭を起こそうとカフェに入る事にする。


朝7時。


とはいってももう通勤時間に入る頃。

遠距離通勤のお父さんとお見受けするような方々が

モーニング娘。じゃなくてモーニングセットを食べている(笑)。


ここのお店のモーニング娘(?)のお嬢さんたち、ウェイトレス姿が

どこか気だるい雰囲気のイマ風のお嬢さんたち。

前払い形式でアイスコーヒーを頼み、食券を受け取る。


高テーブルに陣取って、背中のザックから時刻表を取り出して計画を練る。


これからどうしようか?

まあ、ちょっとヒマだから到着するブルートレインでも観察して...

と、到着する列車時刻を見る。

東京駅に出雲、あさかぜ、さくら、富士、はやぶさ、サンライズ。

上野駅には北斗星、カシオペア。

山手線でいったりきたりすれば全部の列車が見られるかな、と。


そんなわけで、少しだけここのカフェでぼんやり。

VTRの電池、テープの残量、銀塩カメラのフイルムの残り本数

などを確認。

今日はお盆の時期とあって、連絡通路を往来する人影も少ないようだ。


さて、そろそろ時間かな、と...



再び、上野駅地平ホームへと降りて見た。

もう、通勤時間だが盆の時期だからそれほどの混雑はない。






次の列車は「カシオペア」だが、その前に東京駅に向かおう。

あさかぜ、出雲、サンライズ瀬戸/出雲...と到着予定だ。



二階ホームで京浜東北線に乗車し、ほんの少し電車に揺られる。

ここんところはゲーム「The山手線」で見慣れた景色だから

あえて先頭車両には行かない(笑)。


東京駅はそれでも人いきれで一杯。

同一平面にある東海道線到着ホームへと。

すでに「あさかぜ」は到着しており、早々と牽引機関車は切り離されている。



ブルー・トレインが到着すると、まず牽引機が切り離され、次いで

品川方にある待機線で待っていた機関車がブルー・トレインに連結、品川へ引いて行

く...という操車のようで、

その後、牽引機関車が待機線に入り、次に到着したブルー・トレインを牽引して品川

へ向かう、という方式のようだ。




http://www.geocities.co.jp/Hollywood/5733/view/tr18-1.jpg

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/5733/view/tr18-2.jpg


「出雲」以外は牽引機はEF66だからヴァラエティには欠ける。

もともと貨物機のEF66、弱め界磁定格速度が108km/hと

ブルー・トレインにぴったりの俊足ぶりだから

減車されて編成が軽くなった東海道ブルー・トレインにも

これからも運用されるであろう、と思う。

定格出力3900kwという大馬力(5200psかな)で

楽々と高速へと加速する様は、まさに鉄路の王様の風格たっぷり。

EF500型が製作され、一時はその王者の座が危ぶまれたが

EF500はその高出力故に変電所能力が追いつかなかった

という理由で継続生産が打ち切られたから

当分、EF66の王座は揺らぎ無いものだろうと思う。


「あさかぜ」牽引機は更新後間もないのか、綺麗な塗装面で

まるで新車のように輝いている。

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/5733/view/tr18-3.jpg

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/5733/view/tr18-4.jpg

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/5733/view/tr18-5.jpg




いつまでも元気で走れよ、と思っていると「あさかぜ」編成は品川へ引き上げて





モーターの音も軽快にEF66はひょい、と大きな車体を移動して

待機線に引き上げて行った。


次は、「富士」だ。

日豊本線経由で、大分16:49分発。

かつては西鹿児島までのロングラン列車だったこの列車も今では大分止まりだ。

とは言っても、大分に10時少し前というダイアは乗客からすると

まだ魅力的な存在のようであるし、またJR九州オリジナルの

改造車両「B寝台個室"ソロ"」も連結されていて斜陽から落日へ

と言われるブルー・トレイン全体にあってやや期待が持てる存在である。

九州新幹線も鹿児島本線ルートの建設が先決だと言われるから

日豊本線ルートはおそらくフリー・ゲージトレインを導入するのではないかと

噂されているから、ひょっとすると東京-九州ブルートレインで

最後まで残るのはこの「富士」なのではないか、と

僕などは思う。


その日はいつになるだろう?などと考えながら

ホーム先端、品川方まで歩くと


既に荷役作業の準備がなされている。

大分方最後尾に荷物車が連結されているからだが

丁度荷物エレベータの近所とあっていい具合。

写真をとっても良いか、と聞くとホーム先端で、とのお返事。

見ると、ホーム先端には触車防止の黄色と黒のロープがしっかりと張られていた

(笑)


さて、到着時刻。

ヴィデオカメラのモニターを眺めていると、通勤電車並みの速度で

プラットホームにダイビングしてきたEF66。

コンパクト・カメラを構えていたら被写体ブレを起こしてしまった。

まさかの速度である。

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/5733/view/tr18-7.jpg




九州ブルートレインを見ていると、「はやぶさ」「富士」が西鹿児島までロング・ラン

していた頃の事を思い出すが..


そうだ、この次は九州へでも行こうかな....


こんな感じで次の旅程も決まる(笑)

秋がいいかな....

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