第99話「自分たちのステータス・後編『冒険者カナミ爆誕』」

そして最後に、こっちの世界で出会った同郷の仲間…雛美の鑑定だ。



 僕等に比べると何やら緊張感が半端ないのが伝わってくる。



「か…鑑定って今まで自分でやって人には一切教えない物だったので…すごく緊張します…知られてはいけない物だったので…ひろさん!よろしくお願いします。」



 そんなふうに言われたら、辞めてもいいんですよ?としか聞けないのだが…なんか僕が無理に知ろうとしている嫌な奴にならないかが今後が心配だ…。



◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇


遠野とおの 雛美ひなみ (異世界の来訪者)


称号 高校2年生


冒険者ランク 未登録 グループ等級 所属無し


職業 学生


LV.99


HP.999/999(初期25)


MP.999/999(初期30)


STR.99


ATK.119(20+99)


VIT.99


DEF.219(120+99)


INT.99


REG.100


DEX.99


AGI.198(+99)


LUK.99


武器、E初心者のナイフ(20)

盾、 Eバックラー(沼バッファローの革張り)(20)

兜、 E沼バッファローの革張りヘルム(15)

鎧、 Eオークと沼バッファローの鞣革の胸当て(20)

   E旅人の衣(劣化5)(破損0)

籠手、E沼バッファローの革張り籠手(15)

靴、 Eホーンラビットの毛皮ブーツ 装備2(10)

外套、E外套


アクセサリー(4)装備中


・道具袋(小)(腰ベルトタイプ) (空)

・道具袋(大)(片紐タイプ※折り畳み可能)



特殊効果





skill


精霊魔法LV.9 (習得属性:火属性)

サラマンダー(譲渡により不在)

火炎魔法

砂塵魔法


楽師LV.4(音楽効果により味方のステータス一定時間向上)


リュート装備時 効果時間 半刻 


・LV1効果 攻撃速度1.2倍

・LV2効果 攻撃速度1.4倍 筋力1.2倍

・LV3効果 攻撃速度1.6倍 筋力1.4倍 体力1.2倍

・LV4効果 攻撃速度1.8倍 筋力1.6倍 体力1.4倍 耐性(火)+10%



咆哮(中)(敵対象に恐怖、味方にテンションUP60%・恐怖耐性+20%付加)

トランス状態LV.3(1戦闘1回)状態異常を全て無効にする。継続13分間



聴覚異常耐性

咆哮耐性

暗闇耐性

目眩し耐性


リュート装備可能



習得魔法


火炎魔法


・フレイムアローLV.9 消費MP5 最大5本の火矢を撃つことができる。

・フレイムスピアLV.9 消費MP8 炎の槍を1本生成できる。消費MPを1追加するたびに一回り大きくできる。最大2まで。

・フレイムウォール 消費MP 10 炎の壁を横幅5歩まで生成する。

・フレイムスフィアLV.9 消費MP7 火球を生成できる。消費MPを1追加するたびに一回り大きくできる。最大3まで。

・フレイムバインド 消費MP10 対象を炎のロープで拘束できる。ロープは水魔法でのみ消火可能。効果5分対象はその間ダメージ5HP受ける。


・フレイムウェポンLV.9 消費MP 6 炎属性の武器効果を追加する。対象に燃焼6HPダメージ追加。対象が消すまで燃焼効果付加。

・フレイムアーマーLV.9 消費MP 8 対象に炎属性の鎧を付加する。攻撃対象を燃焼させHP8ダメージ。消すまで燃焼継続

・フレイムシールドLV.9 消費MP 8 対象に炎属性の盾を付加する。攻撃対象に熱ダメージ追加8HP与える。

・サークルフレイムLV.9 消費MP 10 自分以外の周りの者に 燃焼ダメージ10HP、サークルから対象へ燃焼継続効果付加。



砂魔法


・サンドウェポンLV.9 消費MP 6 砂属性の武器効果を追加する。攻撃対象を100%盲目状態にする。

・サンドアーマーLV.9 消費MP 8 対象に砂属性の鎧を付加する。斬撃、刺突は50%ダメージ減少。

・サンドシールドLV.9 消費MP 8 対象に砂属性の盾を付加する。防御時対象に粉塵を付加、対象の視界を60%奪う。



所持品

破けた高校指定スクールバッグ(学生専用)(劣化85)

携帯電話(異世界産)


所持貨幣


金貨 494

銀貨 

銅貨 

鉄貨 


魔石類



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 ビックリした事に、称号が高校2年のままであり職業が学生のままだった。



 そもそも称号と職業が美香と一緒の時点で、10年彷徨った雛美的にはおかしいとは思うのだが…雛美自身は美香と同じ結果なので相当嬉しかった様だ。



 その上さっき話していた、楽師まで持っていたのでビックリしていた。



 今まで鑑定スクロールで調べても表示されなかったらしく、今まで表示されなかったスキルがわかった事が嬉しいようだ。



 何故スキルが分からなかったのか聞いたが、雛美には説明はできないらしい…理由が分からないからだ。



 ただ雛美の説明で少し解ったのは、僕の鑑定結果と鑑定スクロールには違いがある事で、鑑定内容がステータスの数値だけでない部分が大きく違う点だった。



 スクロールを使った鑑定内容はステータスにスキルや魔法だけで、装備や所持金そして魔石の所持数などは解らない…名前などは表示されないらしい。



 言われてみれば、ステータスを調べる場合は未鑑定のアイテムを調べる訳ではなく自分を対象に鑑定をしているのだ。



 違いは聞くより見た方が早いので、ファイアフォックスに行った帰りにでも何処かで実際に鑑定スクロールを数枚買って、表示される内容をカテゴリ別に確かめるしかないだろう。



 ちなみに雛美は、前に鑑定スクロールで調べた時は職業は冒険者だったらしい、それも調べたのは1年以内と言うのだ…僕達と出会う事で何かが変わったのかもしれないが…。



 そして雛美のステータスは流石にS級冒険者な事だけあって、ズバ抜けていた。



 そう言えば雛美は今までのままでは色々と無理なので、冒険者としてやり直す為に名前を変えることで一度は纏まったのだけれど、僕達の名前はどうするのか迄は話していなかった。



「そう言えば、雛美さんの名前と僕達の名前ですが冒険者証につける名前どうしましょうか…流石に本名で登録すると雛美さんの件もあるので僕等が異世界から来た人間とバレませんかね?」



「こっちの世界には漢字はないです…私はフルネームを書いてしまったので、ギルド職員の見る人が見れば関連性を疑うかもしれませんし戸籍の様なものはこの世界にはないので、私みたいにフルネームを書かない方がいいと思います。」



「その…私の名前ですが、こっちによくある名前にしようかと。ウィンとかティアそしてフィリアあとはポッポもよく使われる地方や神様そして精霊の名前なので、冒険者も多いのであまり怪しまれないかと…。」



「でも、もし他にも何か良い候補があったら教えて欲しいです。」




 雛美は僕たちの名前の事を考え余り目立たない様、そしてこの異世界で良く使われている名前を選択した様だが、僕は寧ろ自分の名前を大切にして欲しいとも思ってしまった…多分それが顔に出たのだろう。


「ひろは何か違う名前を思いついてるみたいだね?」


 そう結菜に言われたので、


「いや…異世界だからとか前の問題があるからとかで親に付けてもらった名前を極端に変えてこの世界に寄せるのも…と思って。」


「雛美ちゃんて美しい雛でヒナミじゃない?僕の適当な命名だけど…単純に漢字で書くと火波とも書けるし、まぁサラマンダーを使役して居た事も踏まえてそれを基に名前に火を使っただけなんだけど…カナミでどうかなとか思ったんだよね…。」



「軽音やっているから、歌波でカナミでも同じ意味になるけど…親がつけた名前を少しでも残せたらって考えたんだ…」



 ボロクソ言われると思ったが、満場一致でカナミとなった…名前の由来は歌を愛する意味と、火を愛する意味両方を込めカナミみなった。



 一通り鑑定が終わったので僕達は宿を出る準備をする…結構時間が経ってしまったが、必要な事だったので後でエクシアさんに説明して理解してもらおう。



 焦ったところで、結局は調べる事で同じ時間がかかるのだから…。

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