ハロウィンの練習
「どうも、浦島太郎です」
「わたくしは講師の亀でございます。トリック・オア・トリート!」
「おっ、ハロウィンの練習か? 可愛いじゃないか」
「いいからさっさと出せよ。おら、持ってんだろ?」
「それは単なるカツアゲでは」
「とまあこのように、ハロウィンは仮装などをして、子供が大人にお菓子をねだるイベントですが、クリスマスやバレンタインに比べると何となく定着していない感じがします」
「仕方ないさ。その2つは、日本では恋愛の重要イベントだからな」
「ハロウィンは定着しないのに、恋愛のイベントなら定着するのですか? みなさま生殖しか頭にない下等なブタですか?」
「お前は今すぐクリスマスとブタに謝るんだ」
「バレンタインは?」
「そのイベントは今すぐこの世から抹消すべき」
「ですよね~」
「お前、以前中国にいたんだろ? あっちではクリスマスを祝うのか?」
「ショッピングモールが便乗セールをするくらいで、日本のような特殊な盛り上がり方はしないですね。ちなみに、中国ではサンタクロースを『聖誕老人』と呼びます」
「老人扱い……」
「ソリではなく、宝船に乗りそうですよね。とにかく、ハロウィンも恋愛のイベントとして広めれば、今よりもっと定着したと思うのですが。好きな人にカボチャをぶつけるとか」
「かたくて痛そう」
「だめですか? 日頃のうっぷんを晴らすチャンスですよ?」
「それ、恋愛のイベントじゃなくね?」
「余談ですが、ハロウィンや冬至の影響から、カボチャを秋や冬の野菜だと思っている方が多いですが、実は夏野菜だというのはちょっとしたトリビアです。旬は夏ですが、割と保存がきくので、昔の人は野菜不足になりがちな冬にカボチャを食べたそうですよ」
「なるほど、1つ賢くなったよ」
「よし、わかったか? わかったら観念して例のブツを出しな!」
「いやだから、ハロウィンはそういうカツアゲイベントじゃないから」
「以上、亀と浦島の恋愛講座でした」
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