出会いがない
「どうも、浦島太郎です」
「わたくしは講師の亀でございます。前に紹介した『カリギュラ効果』や『ツァイガルニク効果』は活用しておりますか?」
「それ以前に、そもそも出会いがないんだよなぁ」
「確かに、大人になってしまうと、逆に出会いって減るような気がしますよね」
「世間の人々は皆どうしてるんだろう?」
「よく聞くのは職場恋愛でしょうか。職場が既婚者ばかりの場合は、習い事やスポーツジムで出会いを探してみては?」
「お前、ぼっちを甘く見すぎだぞ」
「甘い? どこが?」
「そもそもぼっちは、同い年の異性が大勢いる学校でも、コミュニケーションが下手すぎて女子とまともに話せないんだ! そんなぼっちを突然スポーツジムに放り込んでみろ! そもそもトレーナーとさえ会話できないに決まっている!」
「いや、会話はできるでしょう? 日本語でいいんですよ?」
「そこが甘いんだ! これだから自称恋愛講座の講師は!」
「謎の逆切れ。それなら思い切って、婚活を始めるのはいかがでしょうか? お見合いパーティーは敷居が高いかもしれませんが、場合によっては、1対1のデートを設定してもらえる場合もありますよ」
「さすがに2人きりで向かい合ったら、何も話さないわけにはいかないな……」
「はい。しばらく続けているうちに、異性と会話することに慣れて、ありのままの自然な自分を出せるようになるかと!」
「しばらく続けているうちに、異性にジャッジされることに疲れて、ますます人間不信になって仕事や私生活にも悪影響が出るのでは……」
「確かに婚活ブログを読んでいると、だいたい皆様そんな感じですよね」
「(絶望)」
「そ、それでは、友達の紹介などは! こっぴどく振られる婚活と違って、友人との人間関係がある手前、優しく振ってもらえますよ!」
「振られる前提なのおかしいし、そもそも友達いません定期」
「……まずは友達作りから始めましょうか。以上、亀と浦島の恋愛講座でした」
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