オリジナル離婚届

「どうも、浦島太郎です」

「わたくしは講師の亀でございます。ネットサーフィン中に、何となく『オリジナル離婚届』と検索したら、意外とたくさんヒットして世も末だなと感じました」

「何故そのキーワードを検索した」

「いや、講義のネタに」

「どうせネットサーフィンするんだったら、人気のデートスポットとか検索しろよ」

「それは自分でしてくだされ。しかし、検索しておいて何ですが、オリジナル離婚届なんて本当に売れるのでしょうか?」

「どんなデザインなんだ?」

「色々ありましたよ。割れたガラスとか、割れたハートとか。あとは、花束やらピンクの背景やら、明らかに婚姻届から流用した物も多かったですね」

「ちなみにお値段は」

「2枚セット1,280円でございます」

「2枚セット……だと……?」

「2回離婚できますね!」

「元気に言うな」

「キャッチコピーは、『御守・引き留め・浮気防止・結婚式の二次会の景品などに最適』だそうです」

「そうか……。結婚式の景品なんて縁起でもないけど、正真正銘ラブラブなカップルだったら、逆に冗談として盛り上がるのかもな」

「ですが、景品ということは、新郎新婦が参加者に渡すのでしょう? 確実に嫌われますよね」

「絶交不可避」

「はい。しかも離婚届って、前にもご紹介しましたが、証人2名のサインが必要なんですよ」

「ふざけたデザインでは出せないな」

「逆に、今にも提出したい気持ちになった時、ふざけたデザインの離婚届を見て、心の余裕を取り戻す……なんて用途はあるかも?」

「確かに、それくらいしか考えられないな。ところで、その商品(?)はどこで売ってたんだ?」

「ア〇ゾンです」

「さすが通販最大手」

「星の評価はありませんでした」

「あったらドン引きだろ」

「ともかく、デザインがどうであれ、離婚届など縁のない人生が一番でございますよ。以上、亀と浦島の恋愛講座でした」

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