第58話 胸糞と買い物

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 ※胸糞描写と拷問器具使用がありますので苦手な方はご注意ください。


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 ......えっ!?何この空気は。



 えーっと......左遷しちゃったとか、クビにしちゃったとかですよね?


 んー......まさか殺っちゃった訳じゃないよな?いつまでも固まってないでなんとか言って欲しい。


「黙っていたらわかんないだろ?さっさとゲロっとけや」


 サクッと女の太ももを槍で刺す。

 なんで俺はこの女に対してこんなイライラしてるんだろう。生理的に無理だからその所為なのか?


 騒ぐばかりで、一向に喋ろうとしない女。


 なのでもう一度。今度はさっきより深く、無遠慮に。


 二回目を突き刺したら観念したのか喋りだした。ちなみに彼氏くんは矛先が自分へ向かないように空気。


「......あ、貴方に入れ込んでたあの女が、貴方が帰って来ないことに疑問を持ってこの件の事を嗅ぎ回り始めたので邪魔になりました。......なので攫って...薬を使ってから輪姦まわさせました」


 うーわ......エゲつない事したなコイツ。


 詳しく喋らせると......


 ・強そうで外見も悪くなく、可愛い動物連れの若い男だったから自分が担当したかった


 ・二人が仲良さそうに話をしているのを見て腹が立った


 ・前からあの女の事が気に入らなかったのだが、今回の件を変に正義感を出して探ってきて邪魔になったから、蹴落とす良い機会だと思い襲って輪姦させて殺した


 ・ここにいる男は全員参加しているし、貴族や学者も参加している



 うん、人間ってクソだわ。よくもまぁこんだけのこと仕出かしたなぁ......

 あの受付嬢は三日目に死んだらしく、亡骸はモンスターに食わせたんだって。


 あー......本当に胸糞悪い事を聞いてしまったなぁ。


 あの子は全然悪くなかったし、責任を感じて調べ回っちゃったのか......そしてこんな事に。


 疑ってごめんね。

 俺と関わってしまったばかりに......


 ......うん。やっぱり俺は人の営みには関わらない方がいいみたい。

 遺体さえ残っていれば、蘇生させてあげれたけど......モンスターに食われたのなら無理だよなぁ......


 せめて来世は幸せになってほしい。タナトスとか居たんだし、しっかり仕事しろよ神らしきヤツら。

 俺が責任をもってコイツらを片付けるよ。コイツらや、関わったヤツらはしっかり殺るから、安心して輪廻転生に備えてほしい。


 はぁ......もうちょっと愛想良くしてあげてればよかったかなぁ。罪悪感がすげぇわ。


 赤の他人の中の、知り合いの一人ってだけだけど久しぶりにの事で怒りを感じたなぁ。不愉快だ。


 コイツらの罪状は、強姦殺人に強盗殺人......既にダブル役満。


 違法薬物所持に使用、公文書偽造、証拠隠滅、偽証、贈収賄、暴行、恐喝、横領、拉致監禁、過失致死......他になんかあるかな?まぁ数え役満2回分くらいだろう。


 別に正義漢を気取るわけではないが、さすがに情状酌量の余地はないでしょコレは。

 一人の人間を消すためだけに、こんな事を仕出かすとは。


 お前が言うなとは、この件を始めてから常々思ってるけど、さすがにやりすぎだろコイツら。


 本当に覚えてない事以外を、天秤と威圧と槍を使って全て吐かせて、それをボイレコに収め証拠を収集。


 天秤さん、ここまで本当にありがとうございました。


 裏切り者の揺籃を出す。女と彼氏くんはコレで始末する。ヤリチン、ヤリマンの末路としては丁度いいだろ。


 紐が生えたピラミッド型の何かが出てきた事に驚いている。見た目から用途に気付いたかな?

 あの子の味わった屈辱と苦痛を少しでも理解してね。そう考えながら魔力を注ぎ、起動。


 紐に四肢を固定され、M字開脚状態のままピラミッドに座らされた彼氏くん。野郎のくぐもった汚い悲鳴が部屋を満たしていく。


 男を先に標的にしたので、女はその様子を特等席で見ながら存分に懺悔するといい。

 そして凄惨な処刑の光景を見てしまって言葉も出ない他のクソども。


「君たちは別の殺り方をしていくから少し待っててね」


 ヤツらに向き合い、にっこりと笑顔を見せる。

 ゴリラと斧のリーダー以外のパーティメンバーはアーペプの棘を順々に刺していく。


 一人逝ったら、次を刺す。斧のメンツの方がゴリラたちよりも悪どい事をしていたので、先にゴリラ達を始末する。


 鑑定の説明にあった通りに、体中の穴という穴から血を吹き出してから死体に変わっていった。


 この毒も説明読んでわかってはいたけど、本当にやべぇ毒だった。

 有用性は抜群。しかし即効性がありすぎるのと、周囲を汚しすぎるのがマイナス。


 即殺するにはいいんだろうけど、こういった事や暗殺にはあまり向いていない。


 次に使う時があれば、見せしめ用の最初の一人だけだな。

 死体は邪魔なのでブラックホールで消す。


 そんな事をしていると彼氏くんが終わったので女を揺籃にセットする。泣きながら、ンーンーとイヤイヤしているが止めないよ。

 存分に苦しんでから逝ってくださいな。


 彼氏くんの時もそうだったけど、糸の口枷を外してないから、ンーッて感じの悲鳴らしきモノが響いてくる。

 パッション〇良だったっけ?ソイツをちょっと思い出した。


 まぁそれを作業用BGMにして残りのヤツを始末していこうか。


 指名された七人には砂になってもらった。なんの捻りもないけど、処刑方法を考えるのが面倒きなっていたから仕方ない。

 楽には殺らずに、ゆっくりと末端から砂に変えていった。


 ババアとメガネは四肢を落とした後に吊るして血抜き。

 全身から血が抜けていく感覚ってどんななんだろうね。絶対体感したくはないけど。



 これで残りはリーダー二人とギルマスのおっさん。


 コイツらを殺る方法は既に決めてある。


 この部屋に収まるサイズの白い大蛇を幻影で創り、口の中にブラックホールをセットする。


 Dyjyaの掃除機の完成だ。最期までしっかり吸います。

 蛇に見覚えのあるリーダーの二人が目を見開いて怯えだしたのが笑える。


 ウーウー呻いて身を捩って逃げようとしているけど、ちょっと何言ってるかわからない。


 聞くべき事は聞いたので、これ以上コイツらに喋らせる必要性は全く感じないので、そのままゆっくりと掃除機に吸わせていく。

 ゴリラリーダー、斧リーダー、ギルマスの順番。

 順番に特に意味は無い。なんとなく左から選んだ。



 足先からゆっくりと、丸呑みされていくように吸われていった両リーダー。

 恐怖と苦痛に歪んだ首だけを残して消えた。残りはギルマスのおっさん。


 女の悲鳴もいつの間にか止み、静かな部屋になっている。

 この首は飼い主の貴族屋敷に置いてくる予定。今のところは首を置いてから二日後に襲撃を予定。


 犯行予告みたいな感じで。警備の誰にもバレずに屋敷へ侵入され、生首を置いていかれる。いつ襲われるか、自分もこの生首みたいになるのか、どうやって侵入してきたのか......そんな事を考えながら怯える二日間を過ごさせるみたいな事を考えている。


 さぁラストのおっさんだ。


 吸わせ始めた段階でおっさんの口枷を外す。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい......とだけ繰り返している。


 あー心が壊れちゃってたか......みっともなく命乞いして欲しかったけど。まぁおっさんの最期としては充分か。

 首だけを残して胴体は消えていき、ギルドでやる事は終わる。


 はぁ......終わった終わった。さぁ後片付けしてとっとと撤収しよう。



 水で揺籃を洗い流し、消毒用のアルコールをぶっ掛けて消毒する。

 本来コイツは使用後に洗わずに、不衛生な状態のまま再使用。


 ピラミッドに沈んだ後に、万が一生き残れたとしても、感染症やら病気やらで苦しんで逝く非道な道具。


 本来の使用方法は理解している。しかし俺は、そのまま洗ってないコイツを収納する事は生理的に無理なので消毒。


 部屋の中は死体は消えても血痕が滲みて消えない。拭くのはダルい。


 無かったことにしよう!!


 この部屋の金庫と書類だけを収納し、残りのモノは部屋ごと消すことに。

 こんな部屋は無くなってもいい。残っていても誰も使いたがらないでしょ。


 気分的な問題ですよ。こんな事故物件いらないっていう気持ちが強いだけ。



 柱だけが残った空き部屋になり、とてもすっきりした!

 後片付けを終わらせ、ロビーへ。



 俺が出てきた瞬間ざわめきが止まったが気にしない。

 コイツには絶対手を出すな!と、そう思ってくれれば俺は満足。



 さっき金貨を渡した職員に終わった旨を伝え、明日資料を見に来るから閲覧の許可をお願いした。



 ちょっと渋っていたが、元々それが目的でランクアップしたかった事を笑顔で話したら許可を貰えた。


 極力俺に関わりあいたくない気持ちが強くなったんだろう。

 うん。それが正解だよ。



 俺のことを対応していた受付嬢の事を聞いてみたら、無断欠勤が続いたので辞めさせた......って事になっているらしい。


 本当の事を知らないみたいなので、しっかりと事の顛末を教えてあげる。

 こんな事二度と起こさないでね......そう伝えてからギルドを後にした。




 ギルドを出たら女の人が二人......俺を出待ちしていた。また厄介事?......早く帰りたい。


 そう思っていると、涙ながらにお礼を言われる。意味が全然わからない。


 困惑していたら、解説してくれた。


 どうやら豚野郎の集団を殲滅した時に助けた子が普通の生活を送れるようになり、お礼を言いにギルドで俺のことを聞いたら、ダンジョンで俺が死んだ......と伝えられていたらしい。


 でも今日の出来事の後、解放された冒険者の話から俺が生きていた......そう確信したので、ギルドの外で待っていたんだって。


 今は冒険者を引退、酒場で働いてるそう。是非来てくださいと言って去っていった。


 店にはきっと行かないだろう。



 嫌なことがいっぱいあったので流石に精神的に疲れた。夜にまたひと仕事する、それまでに何かをしたいって事もない。


 なので、宿を探すことに。ダンジョンの屋敷以来の屋内なので、気分をアゲる為に一番高い所に泊まろうと考える。


 だが、いい宿を俺は知らない。


 くそっ!こんなんならギルドで聞き込みしてくればよかった!!

 今更戻るなんてマネは絶対に出来ない。


 後悔してても仕方ない。たまたま目に入った高級そうな家具店に入って情報収集しようと考えた。


 多分これからは本格的に人と隔離された生活が送れると思うので、今のうちにこういった場所で買い物しておくのもいいだろう。


 いいモノがあれば買うし、気分転換になる気がする。



 早速中へと入り、周囲を観察する。

 高級そうな店構えだったので、見た目の派手さで勝負していると思っていたが......


 落ち着いた雰囲気の店内と商品たち。

 これは当たりの店だ。そう確信したので、店内を物色していく。


 俺の好みドンピシャ、実用性を重視したなかでの少しの遊び心、色味も暗めの落ち着いた色合いでかなり素敵だ。


 いずれ作るマイハウスに洋間も作る事にし、家具をここの家具にしようと決める。

 こんなに行き当たりばったりな思考回路でも、ソロライフなら問題無いからいいよね。


 自分の生活は自分の物、自分の時間も自分の物。

 まぁ今の優先順位は一にあんこ、二にピノちゃん、最下位が俺だけど、生活スペースの管理は俺に任されている。





 黒のローテーブル、白木のゆらゆら揺れる椅子、剣を飾る台座、木目が美しい長椅子を購入。

 他にも気になるのはあったけど、日本製の品でもっといい品質あるなって感じだった。


 値段は合計で金貨二十四枚になった。まぁ高いんだろうけど金はかなり余っている。

 良い物って使えば使うほど味が出てくるし、長く使えるから気に入りさえすれば金を惜しむ気はない。


 予算の範囲内でだけど。


 情報収集メインだったが、思いがけずいい品を手に入れた俺と、見るだけで買わねぇんだろと高を括っていたオーナー。


 両者共に上機嫌になり、その後の情報収集も楽に進んだ。


『グランド』という宿がここらへんで一番高級だそうだ。地図も書いてくれた優しいオーナー。


 一泊金貨二枚~で、従魔オーケーエリアとNGエリアで別けられており、従魔関係のトラブルも起きにくいそうだ。


 オーナーに礼を言って、店を出た。


 イチャイチャしてくれるって約束もあるから楽しみだ!早く宿へ行こう!

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