第4話 初めての友人
入学式はつつがなく終了し、生徒たちは指定されたクラスに集まりだす。クラスは一つで30~40人ほどであり、人、亜人、魔族、問わずに様々な人種が混在している。全クラス合わせて1学年で15クラス程であり、入学試験の時の成績に合わせて分けられている。成績によって分けられているとは言っても、点数の高さで分けられているのではなく、魔力属性と適正職業によって分けられているに過ぎない。
つまり、魔力属性が五大属性のどれかに偏っていて、攻撃魔術を得意としている人物たちは一定のクラスに配置されるということである。主な分け方はとしては4つ。
一つ目は前衛職。前衛職とは言っても、ここは騎士学校でも武術道場でもなく、魔術学院のため、学んでいくことは前衛で扱うような魔術である。つまりは、身体強化や武器のエンチャント、後衛を護るような各種属性の魔術、敵を薙ぎ払う各種属性の基礎魔術などである。
二つ目は補助職。魔術や魔道具を駆使して、前衛や後衛を、補助をして、戦闘の有無を問わずにパーティ全体を支える存在のことである。ダンジョンと呼ばれるようなモンスターの巣窟などで、いち早く危機を感知し、戦闘内外を問わずにパーティの損害を大幅に軽減することが主な役割である。この学院では、解除や解呪といった魔術知識をはじめとした戦闘外の魔術のみならず、サブアタッカーとしての基礎的な攻撃や防御の魔術を学ぶこととなる。
三つめは後衛職。攻撃系魔術のみならず、回復系魔術などを駆使して、パーティに貢献する存在である。一般的に、撃たれ弱いとされているが、その分、広範囲の敵味方に干渉することが得意である。この学院では、自らの長所である魔術を伸ばしていくことに重点が置かれている。
四つ目に関しては、それ以外の役割を持つものである。分類できないか、全てに該当するか、不明である、などといった理由から、総合的に学ぶことが推奨されている人物たちが分類されるクラスである。
しかしながら、この世界では、回復職は回復魔術や補助魔術しか覚えられないようなゲームの世界ではなく、回復職であろうと、魔力属性さえあれば、攻撃系統の五大属性の魔術を扱うこともできるし、魔術強化した肉体で接近戦を挑むことも可能である。
だが、あくまでそれは可能であるというだけであって現実的ではない。何故ならば、この世界には『レベル』という概念が存在するからである。レベルが上がることで、マナと呼ばれる物質が魂と融合し、より強い生命体に進化を遂げていく。だが、この進化は本人には選択できない。最初から持っているような資質や才能に左右され、伸びていくこととなる。
つまりは、レベルが上がろうとも、肉体的に打たれ強くならなかったりもする。つまりは、反対に、いくら鍛えようとも体質的に筋肉が付かなかったり、所持魔力量が増えにくかったりするのと同じである。
そのため、クラス分けでは、そういったステータスの潜在的上昇傾向を入試の時に石板で読み取られて、反映されている。もちろん、伸び方には大器晩成といった傾向も存在するため、現在のステータスが高い低いといった評価を入試結果として参照することはないのもこの学院の特徴であろう。
アリッサが聞いた話では、結果が左右されるのは、『魔術的知識と一般素養』『実践能力と自己理解度』、そして『最終目的とその意思の強さ』とされているらしい。
自己理解度とは、今の自分に何ができて、何ができないのか、を理解しているかということである。また、その自分で何に成りたいのか、何をしたいのかを明確に思い描いていることが重要視されているらしい。
裏を返せば、どんなに実力があろうとも、『何をしたいのか』が曖昧な人たちはこの学院の門を潜ることは出来ない、ということである。そのため、『セントラルという魔術学院は魔術界の実力者が集まっている』ということは間違いであり、正しくは、『セントラルという魔術学院は将来的に魔術で何かを残す者が集まっている』というのが通説だ。そのため、周りの魔術学園と比べても、魔術の実力のレベルはそこまで大差はない。故に、毎年行われているリリアルガルド国内の魔術大会で、他の学校が有終の美に輝くことは少なくない。
もちろん、実力があることはこの学院でも非常に大切であり、成績もそれで決まってくる。そのため、これはあくまで入学と進路の話であり、そこから先の実力主義の世界とはまた別である。
そんな不思議な学院でアリッサがどんなクラスに配属されたかというのは、講義室の壇上に立っている担任の口から聞かされることとなる。それは入試結果の後に希望クラスを返送して伝えることなっているためであろう。つまり、昨日今日で聞かされたアリッサは当然のことながら知らないのである。
壇上の上に立った、ローザリーは年齢に似合わず、身長があまり高い方ではないため、調子に乗った生徒からは弱者に見られてしまうのではないかとアリッサは心配してしまう。
実際、心配の通り、後ろの方に座り、机の上で足を組んでいる赤髪の男もいる。だが、ほとんどの生徒は、アリッサと同じように礼儀正しく傾聴しており、教室は至って静かであった。
そんな教室の空気をあまり気にしてないのか、それともマイペースであるのか、ローザリーは魔術で、チョークのような白い小さな棒を空中で躍らせ、必要な連絡事項を書き始める。
「はぁい、みなさん。私がこのクラスの担任を努めるローザリーですぅ。学院では、みなさんの歴史科目の講義と、魔術実技講義の両方をすることになってまぁす」
黒板に必要連絡事項を書き終えたローザリーは魔術を止めて、書いた内容を一瞬だけ目線を移し、間違いがないかを確認してすぐにこちらに向き直る。
「自分のことをよくご存じかと思いますが、みなさんはぁ希望の通り、または適性検査の結果から、このクラスになりましたぁ。ちなみに、わかっての通り、このクラスはどのような役割の魔術を学んでいくかを自分で選択していくクラスになりますぅ」
ローザリーの話を噛み砕くと、アリッサの配属されたクラスは、クラス分けの条件の四つ目に該当するクラスということである。つまり、一番適性が高かった職業役割を希望しなかったか、複数の適性があったか、適性が不明であったかという者たちが集められたクラスであるということである。
「だから、この1学年の1組では、2年生になる直前にどの職業を専攻するのかを決定してもらうことになりまぁす。1年時では、自分たちで講義を選択してもらうことになりますが、必修科目は必ず合格してくださいねぇ」
ちなみに、セントラルはアリッサの前世の知識で言うと、『日本の大学』の手法に近い。自分で取りたい講義を選択肢し、必修科目は取っていく。4クォーターに別れて、その中で落ちたものは再履修となり、次のクォーターで取る必要がある。もちろん、外部で職業活動をすることも、自由選択科目として単位に加算することができる。
だが、このセントラルではとある特殊な制度がとられている。それは、『飛び級』というものであり、担当教員に一定のレベルが認められれば、学年に関係なくより高レベルな講義を受けることができ、必要な単位を一定以上とれば、進学も卒業もできるというものである。
もう一つは『テスト割合100%』というものであり、つまるところ、その単位のテストにさえ合格すればクォーターの途中であろうと、単位を取得できるというものである。もちろん、全体では期末に行われるため、そこで合格してもよい。また、その過程で、いくらその単位の授業をサボタージュしようとも、試験に合格さえすれば単位がもらえる。ただし、授業中に他の生徒の邪魔をする場合は、単位をはく奪されることとなる。
特に後者の制度がある故に、セントラルでは、単位を先に取得して、他の仕事や勉学にあてることは珍しくない。むしろ、その方が一般的である。
もちろん、優秀な教師が揃っているため、講義を受けていれば、合格率が上がるのはたしかなので、この制度を利用するのは、その講義に実力があるものだけである。ちなみに、テストはそれなりの難易度があるため、サボタージュをするために、講義を休んだものは、ほとんどの場合、留年か中退という結果になっている。
そういった自主鍛錬の自由時間確保を自分で作ることが、結果的にだがセントラルの卒業者のレベルの高さに繋がってくる。つまりは卒業した時点でほとんどのものが『現場を知っている』のである。
アリッサは手元に置かれた資料に目を通していく。どの講義が取れるのか、などを前世の知識を参照しながら計画的に行っていく。アリッサとしての記憶では、この制度を理解するのに、それなりの時間を要したはずであろうが、前世の記憶のおかげで、この辺りはすんなりと計画を立てることができる。
アリッサは当初、選択科目と、必須科目の日程、自由科目の日程を被らないようにと考えていたが、テストで合格すればいいことを考慮すれば、そのあたりは緩くなっているようである。もちろん、合格するだけの自信がないため、被らないようにチェックをつけていくのだが……
アリッサはある程度のチェックを担任の話を聞くことに戻る。聞いている内容は至って普通の注意事項であり、明日以降の動きや、寮を利用する際の規則、街での冒険者ギルド活動、学校の規則の説明などであった。どれも、配られた生徒手帳には書いてあるし、特に気を付けることはあまりないように思えた。配られた資料にが、いわゆる学校行事と呼ばれる日程や、サークル活動についてなども書かれている。
そういった資料に目を通し終えたアリッサは、未だに話しが続く教卓の方に視線を移す。ローザリーは、そういった常識なのだが疎い生徒に対してなのか、懇切丁寧に説明している。何度も繰り返し説明しているところを見るに、毎年破る人がいるのだろうと、アリッサは推察しつつ、今度はクラスの人たちに目を向けていく。
見れば、小さな声で話しているものや、別のことをしているもの、睡眠をとっているものなど、個性的な人物たちが揃っていた。人物とはいっても、身長が低いが大柄なドアーフの男や、実年齢が不明なエルフの男などと言った亜人族や、ケンタウロスの種族なのか下半身と頭が馬の生徒や、狼男のような生徒、スライムのように液体状の生徒、トカゲのような頭を持つ生徒、妖精種の羽の生えた小さな女生徒など様々である。だが、やはり半数はヒト種であり、ヒト種の人口の多さを改めて実感させられる。
アリッサが最後に隣に目を移せば、少し長めの耳が癖のかかった髪の毛に隠れた女生徒が座っている。髪の色をよく見れば、桃色のように見えるが、太陽光に煌めくように透き通った色合いを見るに、珊瑚色といったところだろうか。天然パーマのように毛先がゆるいウェーブを伴っているが、手入れを欠かしていないのか、傷んでいるようには見えない。座高から推測する彼女の身長はアリッサと同じように、平均的といったところだろうか。だが、制服に押しつぶされた胸元と曲線の少ない大人びた顔立ちはまるで天と地の差であった。アリッサも決して胸が小さい部類というわけではないが、隣に座る彼女には完全に敗北していた。瞳は長めの髪がかかってよく見えないが、珊瑚色よりも少し赤みがかっているように思える。瞳の形は特定することは出来ない。
そんな観察するようなアリッサの視線に気づいたのか、少女がアリッサの方を軽く覗いてきた。
「あの……何か御用でしょうか……」
「あ、いや、そういうわけじゃなくて……。あまりにも綺麗だったから、どっかの国の貴族様かなぁって思っちゃって……つい……」
急なことでうまく返答を返せていないアリッサに、女性は軽く微笑むように笑う。
「私は平民ですよ。生まれも育ちもこの国ですし、何ならベネルクに両親の宿屋もあるので、今度ご紹介しましょうか?」
「へぇー、あなたもリリアルガルド出身なんだ、偶然って案外起こるものなんだね」
「『あなたも』ということは、私と同じリリアルガルド出身なのですか?」
「うーん、どうだろ……。正直に言って、あまり幼い頃は覚えてなくて……。でも、育ったのは南方のアルド村っていうところなんだけど……わかる?」
「もちろん知ってますよ。アルド村の畜産は、こっちの界隈では有名ですから……」
アリッサは知っているはずがないと思いながら出身の村を言ったのに、この女性はさも当然のように答えてみせる。恐らくは平民の中でも商業に精通している人であることは容易に推察できた。
「あ、ごめん。自己紹介がまだだったね。私は、アリッサ————。特に下の名前とかもないし、好きに呼んでくれてかまわないから」
「では、アリッサさんとお呼びしますね。私はフローラです。よろしくお願いします」
「アリッサで構わないよ、フローラ。同級生なんだから……」
「では、アリッサ……。そう呼ばせていただきます」
アリッサは幸運にも、隣の席の女性と意気投合し始める。どうやら同じ平民ということで互いに気兼ねなく話せていることが功を制したようである。だが、それが災いして、話が進むにつれてアリッサも少し熱くなってしまったのか、少しだけ踏み込んだ質問をしてしまう。
「答えにくかったら構わないのだけれど、フローラってエルフ……だよね。どうして長い髪でわざわざ耳を隠してるのかなぁって……」
フローラはバツが悪そうに自身の髪の毛で耳を隠すようにしながらこちらから目線を逸らす。それを見て、アリッサは自身のコミュニケーション能力の低さを嘆きつつ、慌てながら同謝るべきかを模索し、頭を抱えだす。もしかしたら、これ以上、話し相手になってもらえないのではないかという不安を抱え、沈黙を守っていると、フローラがそれを察したのか、ゆっくりと口を開く。
「私……ハーフエルフなんです……。だから……耳も少しエルフよりも短くて……」
「うん?」と思わずアリッサは首をひねる。なにか、ハーフエルフで不都合なことがあったのだろうかと、思考を巡らせ、記憶の海を散策し始める。
たしかに、アリッサとしての経験や記憶では、ハーフエルフでなにか不都合があったのかわからなかった。だが、前世の記憶では思い当たる節があった。
結論から言えば『人間というのは集団から少しでも違う異物を排斥したがる』という話と同じなのであろう。実際に、前世で車いす生活をしていた記憶では、そういう視線にさらされることは少なくなかった。同じように、外国人とのハーフも奇異の眼差しで見られることは珍しくない。ましてや民族意識の強いエルフの村があれば、そういった異物を不都合に思ったことだろう。それは人間社会も同じであるから、どっちつかずとして周囲から見られてしまうハーフエルフなどの混血種族はいたとしてもおかしくはない。リリアルガルドは周辺諸国から様々な種族が集まる関係上、種族差別は少ないが、ないとは言い切れない。
アリッサはこの事実に気づいて、少しだけ回答に困りながらも自身の気持ちを打ち明ける。
「変なこと聞いてごめんね。バカにするとかそういうんじゃなくて、フローラのことをもっと知りたいなぁって思って……」
本当は『私は差別主義者ではない』とか『ハーフエルフがどうした』とか、もっと気の利いたセリフを言えればと、アリッサは後悔しつつ。自分の不甲斐なさに思わず頭を押さえてしまう。それでも、何かを言わなければと必死になりながら言葉をつづけた。
「ねぇ、今度の休みにベネルクの商業街に一緒にいかない? 私、見ての通り田舎娘でさ、あんまりこの辺のこと知らないんだよね。だから、その……友達のフローラに案内してほしいなぁって」
流石に『友達』はいきなり過ぎたかと、アリッサはまたもや反省する。どうやら、前世でも今でも、こういう場面では上手くしゃべれないらしい。
だが、そんな後悔ばかりのアリッサとは正反対に、フローラは少しだけ驚きつつ、アリッサに微笑んでくれる。喜んでいるのか、それとも作り笑いをしているのか、というのは、そういったプロファイリング能力のないアリッサにはわからなかった。だが、少なくとも、起こっているようには見えない。
「はい……喜んで——————」
言葉と共にこちらに向けて笑いかけるフローラ。偶然にも風が吹いたせいか、隠れていたローズレッドのやさしくぱっちりとした瞳がこちらに覗かせる。講義室に差し込んだ斜光のせいか、言葉を失うほど美しく見えたその姿に心臓の鼓動を高鳴っていることをアリッサは自覚しつつ、安堵の息を漏らした。
それと同時に、教壇で話を続けていた、担任のローザリーがこちらに『うるさい』と指さしで注意を促す。その声でアリッサとフローラは我に返り、お互いに、頭に入るはずもない手元の資料に再び目を通し始める。
対し、ローザリーはそれを確認しながら、話を続け始めた。
「この後、17時からぁ、新入生向けの歓迎パーティがありますのでぇ、興味のある方は参加してみてくださぁい」
歓迎パーティとは言っても、基本的には貴族用の社交パーティか何かで、顔合わせというよりは、婚活パーティに近いのだろうとアリッサは予測を立てる。実際に、この学校には各国の優秀な貴族が集まってきている。そういった人たちにコネクションを作りたがるのは当然のことなのだろう。
アリッサが自分で納得していると、同じような考えの人が周囲にも確認出来て、皆一様に出席に対して難色の顔を示していた。そんな彼らの考えを知ってなのか、ローザリーはパーティの概要の説明を始める。
「ちなみにぃ、このパーティに上級生は運営と希望者しか出席しませんのでぇ、基本的に同級生だけとなりまぁす。マナーとかも知らない方もいらっしゃると思いますのでぇ、マナーを気にせずに無礼講で構いませぇん……」
「ちなみに」と付け加えてローザリーは話を続ける。
「服装は制服でかまいません。むしろ、毎年必ず乱痴気騒ぎが起きるのでぇ、制服の方が安全ですねぇ。あなた方も起こさないように、羽目は外し過ぎないでくださいねぇ。」
この言葉にローザリー以外の生徒たちがざわつき始める。様々な種族が集まっているこの学校で、ルールやマナーを省いて、食事会を開けばそうなるのは当然のことであるが、おそらく省いているのにも相応の理由がある。
例えば、地域のよる礼儀作法の違いなどが挙げられるだろう。種族も人種もバラバラな生徒たちが一堂に集まるのに、決まったルールなどあるわけがない。ついでに、一人一人の自制心を促しているのだろう。これから三年間も一緒にいる生徒たちを所作で『好きだ』『嫌いだ』と他人を邪魔する愚か者が誰なのかがはっきりと周知されてしまう。
そんな恐ろしいことに首を突っ込むべきか悩んではいたが、アリッサにとっては実にありがたいことだったため、あまり悩まずに、出席をすることを心の中で決意する。
実のことを言えば、アリッサの所持金は少ない。そのため、こういったパーティなどで栄養を取れることは実にありがたいのである。一応、寮では食事が出るようであるが、それは必要最低限のものだけであり、今日に限って、新入生は食事が出ない。つまり飯にありつけないのである。一日抜いたところで死ぬわけではないが、授業中にお腹の音を鳴らすのは遠慮したいと思うのは年頃の乙女には当然の帰結であろう。
アリッサの本音としては、もう少しクラスメイトやそのほかの生徒について知りたいという欲求が強いことも事実なのだが……
そうこう逡巡しているうちに、いつの間にかローザリーの入学説明会は終了して、皆一様に自由に行動を始める。
フローラも、この後は一度家に帰るようであり、アリッサと別れることになってしまった。
そのため、アリッサは時間まで暇を持て余すことを自覚しながら、一度まだ見ぬ寮の自室へと戻ることにしたのであった。
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