悪いことがしたくなるお年頃-4


「ちなみに、報酬は出るのですか?」

「報酬、ですか。この村は見ての通り小さいため、お金はあまり…」

私が尋ねると、街の人は申し訳なさそうにおっしゃいました。

「あ、いえ。お金なんて1μmも興味ないので、お金以外だと嬉しいのですが」

「そうなのですか!?それは嬉しいと言いますか、なんと言いますか」

嬉しいのでしょうか?なら良いのですが。

「でしたら、温泉などどうでしょう…か?」

「温泉ですか!ちょうどゆっくり浸かりたいなと思っていたところです!!」

なんてベストタイミング。

素晴らしいです!


「でしたら、子供たちをお救いくださった暁には、辺り一帯の中から、お好きな土地をお選びいただいて、そこにエウロパ様専用の温泉をお作りいたします!」

「そんな贅沢なこと良いのですか!?」

お好きなところ、ということは私が気に入った場所、景色の中に、私だけの温泉ができる、ということですよね?

「勿論でございます。して、依頼の方はお受け頂くことは…」

「任せてください!全力でお子さんたちを連れて帰ると約束しましょう!」

「ありがとうございます!!!」


こうして、イタズラをしに適当に選んでやってきた村で、私は思いがけない幸運に見舞われることとなりそうです。

わーい、です!

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