第90話 500の元カノ

そこの、スカイポート亀石の出入り口では

そういう事故が多かった。バイク、ではなく

車の事故だ。

バイクは、ぶつかるとテメエが痛いけど・・・と言う訳。

大きな事故も多かった。


俺たちは、早朝か深夜、それか、平日の午前中なので・・・まあ関係ないが。



その、スカイポート亀石コーナーをすぎたあとが

左コーナーで

結構、回り込む。


それを知らないで突っ込んでいくと、大抵オーバーラン。

外側は対向車線。その向こうは崖。


ここは、KR250で来ると面白かった。


ひょい、くる。全開!で・・・すっとんで行く。


けど、RZVで来ると・・・4速くらいでワイドオープンか

立ち上がりまで待って、1速で全開!


である(^^)。


1速全開だと、ずるずるアウトに孕むから・・・

よくラインを掴んで置かないとコースアウト、である。



TTレース、みたいなもんだろうか。



まっすぐ行って、次が右の80度くらいの

カクッ、と曲がるシケインみたいなコーナー。


よく、一緒に走ったドカティの900ssの連中とかは

ここで、カウリングを擦っていたから

意外と、バンク角は浅いみたい。


RZVは、どこも擦らない。公道程度では、である。


と言うか、見通しが良くて、幅の広いコーナーが無い。


高速道路くらいだから・・・だいたい、ちょっと抑え目で走るようになる。




そうそう、Nし山がニンジャを買ったのは俺がCBXを買った後だったけど


さすがにRZVは、買えなかったらしい。


当時82.5万で、その頃はバイク事故が多くて

自賠責が6万だか、そのくらいしていて

実際90万円。


750でも56万くらいだったから・・・普通の人はRZVを買わない。


Γ500の方が安かったし、軽くて早い。とは言え

当時は750免許がまだ、教習所で取れなかった時代で

昔の免許でない、限定解除組(俺とか、Nし山もそう)は、

値段が対して変わらない1000ccに行くのが普通だった。


Γも、400があるので・・・・それで、大型ライダーの見栄(笑)張れなくなる。


そんなワケで台数出なかった、らしい。



限定2000台で88psフルで出す予定だったが・・・・運輸症(当時)の

認可が下りず、止む無くパワー落として発売。

したが、2000台以上作ったようだ。


と言うのは、85年になっても84モデルが余っていたし

調べると、3000台は出ていたようだった・・・・が。


88psにした人が殆どで(俺もそう)。

扱い切れずに壊した・・・・のが多い。



俺の友人7台で、残っているのは俺の1台だけである。


他は、みんな潰れた(笑)。一応、みんな腕自慢で・・・・。

だから転んだのかもしれない。


レーサー崩れもいたのだが。


やっぱり転んでいる。あの操縦性のせいだし、ラジアルにしなかったから、

かもしれない。



ラジアルが出る前に転んでいるのだし(笑)。



[レーサー崩れ]



誤解があるのだけれど、レースしてたから上手い、とは言えない(笑)。


するのは誰でも出来るし、サーキットで早くても公道で上手いとは言えないし


サーキット用バイクが、公道で面白いとも言えない。


公道と、サーキットは別物で。



これは、例えば4輪のF1とWRCを比べるのと一緒だ、と言えばわかると思うが


どっちが上、と言うものでもない。

各々違うカテゴリなのだ。


だから、最近のMotoGPマシンに似せたスポーツバイクは、つまんないのが多い。



MotoGPもそうだが、コンピュータ仕掛けの制御で走らせても、それが

スポーツらしい感動を呼ぶか?と言うと・・・・Noだろう。


4輪のF1も同じである。


と言う訳で、カワサキはZ1のシリンダーヘッドをまた作ったりしているが

正しい。



これからバイク買うのは、そういう人たちだろう。


登録台数からすると、バイクの台数はそんなに減ってはいない。

ただ、新車が売れていないだけだから・・・・。


メーカーは、儲かる仕事を重視(東南アジアの小排気量)していて

日本は中古でいい、と考えているらしい(正解である。金儲けならば)。




[レーサー]


そうそう、現役レーサーの知り合いも当時居た。


83年かな、茨城で遊んでた頃。


五百部さん、と言う人で。

当時の彼女が、俺の友達で。


500ccでプライベータだったけど、どっかで1番になった事もあったと思う。


そのほかにもいろいろいたけど、公道で飛ばしたりはしなかった。



そういう事すると、ライセンス停止、なんてことになるからで・・・・。


だから、プロレーサーにヘンなひとはいない。



なんの世界でもそうだけど。ヘンな人って一流にはいないものだ。


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