第65話 XV1000E TR-1



YAMAHA SPORT XV1000E (TR1) [ 1980年代のバイク ]

ヤマハの独創的バイク作りのある象徴のような1台、です。

72度バンクV2気筒、グリースバスフルカバードチェーンドライブ、と言う

方式を採用、同じエンジンでシャフトドライブ駆動のバイクがありながら

わざわざ面倒でコストの掛かる設計にしたのは、フィーリング重視の

ヤマハらしいポリティカルな手法で、こういうところにヤマハファンは

惹かれるのでしょうね。


プレスバックボーンフレームで、今で言うセミ・ピボットレスフレーム的な

設計であり、このためコーナーワークは快適、

フルパワーを掛けるとトラクション旋廻をバイクが誘導すると言う

楽しい特性でした。



ヨーロッパでは人気を博し、スポーツ・ツアラーとしてジャーナリストも

概ね好評でしたが、日本のライダーにはあまり人気がありませんでした。


今になっていくらか人気が出てきていますが、やはり当時の価格で62万円

(国内仕様750)は高すぎたし、1000と同じ車体で10ps低いと

言うのが面白くなかったのか、日本では当時、不人気車で


HY戦争に負けた後、XJ750と同様36万円というダンピング価格で

売られた事を衝撃を持って見ていた僕でした。



と、言うのは当時ヤマハ社員でした僕、本社でXV1000TR1を試乗し

そのテールコントロールの面白さに魅せられて国内仕様750Eを

定価で購入したのでして(泣)。



1000よりスムーズな750、トルクでは負けましたが

コーナーワークの楽しさは同じで、よく箱根の大観山などで

テール・スライドさせて走らせていると「ヤマハの750はコントロール性が高いらしい」などと峠仲間の間で話題になったりしたもの、でした。



で、ツーリングやタンデムライディングにもふかふかの乗り心地で

人気だったXV,「想い出」編に出てくる朋ちゃんや

他、いろんな女の子たちの評価も高いXVでしたが

セミエア・アシストのモノクロスサスペンションは

エア圧とダンピングが容易に調整できるので、その恩恵に預かった僕は


楽しく、若い日々をエンジョイした(笑)のでした。


今、再発売されたら乗ってみたいな、と思う一台です。


BT1100も随分魅力的に思えましたが(笑)。

現実的にはMT−03か、FZ−1、TDM900あたりになりそうです。

XVの後継。


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